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0円で!?空き家の基本を知ると分かる、無料で空き家を手に入れる本当の損得

今、無料で手に入る空き家があるのをご存じですか? 2018年10月1日に行われた国勢調査では、1世帯当たりの住宅数は1.16戸。すでに1世帯で1戸以上の家を所有している結果が出ています。地方ではすでに多くの空き家があり、無料でもいいから引き取ってほしいと考える人も。そんな空き家を無料で手に入れる方法や、メリット・デメリットについて解説します。これを読めば、あなたに合った空き家の手に入れ方が分かります。

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なぜ無料の空き家が存在するのか

これは私の体験なのですが、先日岩手の祖母の家を無料で引き取ってもらいました。 その時の体験談を少しお話しさせて頂います。

無料でもいいから引き取ってほしい空き家事情

「祖母が亡くなる前に処分したい!」まだ祖母は存命なのですが、施設に入っているため、家は長く空き家状態でした。

祖母が亡くなれば、途端に相続税が発生します。

昔は市のほうで、相続税の物納として家と土地で納めることが出来たのですが、市の財政難や、過疎化、高齢化などにより、数年前から家や土地の物納は不可となりました。田舎の家なので、庭や家も広く、最寄り駅からは車で25分。売りに出したとしても、古家ですし、なかなか買い手はつかないだろう…と。

売れないにも関わらず、かかってくる相続税、固定資産税。家具処分の費用、取り壊し代、更地代などだけでも、少なく見積もっても1000万円はかかるとのことでした。

その結果、「無料でもいいから」引き取ってくれる人を探すことに。無料で譲渡すれば、とりあえず1000万ほどのお金が浮きます。

これはあくまでも一例ではありますが、こんな事情で、地方では空き家を無料で譲渡したい人が存在するのです。

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地方の空き家の現状と、空き家が生まれる理由

地方では、人口の減少などによる過疎化などが進み、空き家率が高くなっています。空き家率は2018年10月の時点で日本全国13.6%。

都道府県別にみると、空き家率が高いのは21.3%の山梨。20.3%の和歌山、19.5%の長野、19.4%の徳島などとなっています。

この数値を見て分かるように、地方の空き家率は高く、空き家対策を打ち出すものの、空き家の増加に歯止めがきかない現状です。

全国的な空き家率の増加

空き家の総数は、この20年で448万戸から846万戸と約1.9倍にまで増加しています。2033年には、空き家は2100万戸にもなると言われ、増え続ける空き家に対し、今早急な対策が求められています。

空き家を壊せない税金の仕組み

では、なぜ空き家が増加するのでしょうか。

更地にして売り出せば、買い手も付きそうですし、空き家ではなく空き地なので、問題も少なそうに思います。これには理由があり、更地にしてしまうと「固定資産税」の金額が上がってしまうのです。空き家を解体してしまうと、「固定資産税」、都市計画法にて市街化区域とされる地域では「都市計画税」の軽減措置である、「住宅用地特例」が受けられなくなります。

この税金の仕組みによって、空き家を取り壊すことを「損」と考えた人達が、空き家を放置する結果となってしまうのです。

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無料だけど無料じゃない⁉ 0円空き家の落とし穴

無料空き家の実態は無償譲渡

空き家の無償譲渡と空き家売買の違いについて

  • 無償譲渡の場合は、金銭が発生しないため不動産仲介業者が入ることはありません。
  • 空き家の売買の場合は、不動産仲介業者が入ることがほとんどです。

これが一番大きな違いと言えるでしょう。不動産仲介業者が入らないということは、書類作成や手続きをすべて自分でしなければならないということです。

無償譲渡の場合に支払う税金や、登録について

無償譲渡の場合、無償とはいえ贈与税や登記費用がかかります。

譲渡契約書の作成も必要ですし、登記に必要な書類のやりとりも、すべて自分で調べて行います。また、住宅の傷みが激しい場合には高額なリフォーム費用も掛かる場合も。

空き家が購入金額としては0円で手に入るものの、贈与税や登記費用、リフォーム費がかかるだけではなく、不動産業者が関わらないことで、書類などの処理が煩雑になるので注意しましょう。

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大倉りょう
この記事を書いた人
雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。