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移住者へ集中、徹底的な施策。「移住したい街」づくりが生み出した空き家活用とは<後編>

兵庫県の北部にある豊岡市は、日本海に面した四季の彩りが豊かな市。2005年に6つの市町が合併したため、面積はとても広く697.55㎢あります。東京の23区の面積が627.6㎢ですので、23区全てがすっぽりと入ってしまうほどの広さ。街づくりをつかさどる自治体における、空き家問題の存在とその打ち手とは?を追う連載『自治体と空き家』。今回は、豊岡市 環境経済部 環境経済課 定住促進係 沖中正孝さんに空き家対策について自治体での取り組みを伺いました。加速度的に進む、空き家の解消。実は、空き家問題への対処、ということは目指してなかった? その取り組みを詳しく聞いた。

※前編記事はこちら

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──先ほど空き家の活用方法にお話がでましたが、豊岡市では支援制度が充実していますね。

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但馬空港(写真提供:豊岡市)

<移住のための下見支援>

はい、豊岡市の支援制度には以下のものがあります。

●宿泊費用・航空運賃・レンタカー費用・高速料金への補助

補助金制度の中で、利用する人がもっとも多いのがこの補助金です。宿泊費として、1泊大人一人3,000円分の補助をします。移住を考えていて下見に来たいと考えておられる方は、遠方からいらっしゃる方がほとんどのため、1泊でお越しになる方が多く…。この補助制度を利用し負担を減らすことで、気軽に豊岡市までくることができますし、1泊されることでゆっくりと物件などを見ることも可能です。去年(2020年)からは、レンタカー費用や高速代の補助制度も創設しました

新型コロナウイルスによって交通手段として車を利用される方も多くなりましたので、「これはすぐに対応した方がいいのでは?」と思い補助の項目を増やしたのです。利用者の方からも「高速代がとても助かります」などの声をいただくこともあります。

先日はこの高速料金の一部補助を利用して、新潟から下見にいらした方もいました。また、こちらの補助制度では航空運賃の補助もあります。

あまり知られていないのですが、豊岡市には空港もあり、飛行機での来訪も可能なのです。補助制度を利用することで、新幹線と同じくらいの費用負担となりますし、時間も短く体も楽なのではないかと思います。

その他にも以下の支援制度があります。

<移住の際や移住後の支援制度>

  • 移住希望者または移住後3年以内の方を対象に 改修、引っ越し、清掃等にかかる費用の一部への補助
  • 戸建て住宅や共同住宅の空き家を対象に、 居住等に向けた改修工事費の一部補助(兵庫県)
  • アパート・マンションに入居する際の引っ越し代を補助
  • インターネット環境の整備に係る初期費用の一部を補助
  • 住宅の耐震改修およびリフォームに係る費用の補助
  • コウノトリ育む農法のお米1俵贈呈
  • 運転免許取得に係る費用の一部の補助 

豊岡市へ移住希望される方は関西地方の方が多く、2020年度実績で56%関東地方からは26%と関東の方も一定数いらっしゃいます。

それは、演劇のまちづくりを進めているからといえます。関東からはアーティストやその関係者の移住が多いです。

みなさん、こうした支援制度などをうまく利用して移住してきてくれています。市の施策として有効であると成果を感じています。

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大倉りょう
この記事を書いた人
雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。