空き家の問題は各都道府県で問題視され、なかなか活用へとつながらないのが現状です。
地方などの場合は、住民の高齢化が進み、家を子どもに相続してもらおうにも、すでにその子どもも自分の家を所有していて、昔のように親から譲り受けた家に住むという人はいません。
総務省がおこなった2018年の平成 30 年住宅・土地統計調査にもあるように、現在の日本では総住宅数が6240万7千戸。総世帯数は5400万1千世帯であることから、1世帯あたりの住宅数は1.16戸です。
一家族あたり、1軒以上の家を所持しているという状況の中、活用のできない空き家が多く取り残されています。
テレワークのためとはいえ、未だ状況が不透明な中ワークスペースの確保のために住居のそばに新しい賃貸物件を借りる…というのはあまり現実的ではありません。
とはいえ、大都市では限られた住空間の中でワークスペースを抱えるのは、至難の業と言えます。でも地方の空き家であれば、住空間とワークスペースを確保した間取の物件を探すことも可能です。
いま、家でもない、職場でもないサードプレイスとして空き家が見直されています。
親から相続した空き家をコワーキングスペースにするのは、おすすめの活用方法です。
空き家を、自分専用のコワーキングスペースとして利用してみましょう。
ネット回線を引く工事などは必要な場合がありますが、事務所ではなくあくまでも仕事場として使うのであれば、最低限の設備を揃えるだけではじめられます。
また、テレワークと出社が併用の仕事形態であれば、テレワークの際には相続した家で仕事を行い、出社日は会社に近い自宅で生活するなども一つの方法です。
空き家の活用方法として、コワーキングスペースとしての利用は注目を集めています。
相続した空き家を、個人で仕事場として使用するのもいいですが、余っている部屋がある家であれば、思い切ってコワーキングスペースとして開業し収益を得ることも可能です。
以前はある程度の平米数を備えたワンフロアでないと、コワーキングスペースの物件として成り立たないイメージがありましたが、新型コロナウイルスによって、同じ空間に大人数がいることを避けるようになりました。
その点空き家は、部屋数が多くそれぞれ部屋に分かれ少人数で使用するので、アフターコロナのコワーキングスペースとして適しているといえるのです。
「仕事用のシェアハウス」というのが、一番イメージに近いでしょう。
古家を活かしたコワーキングスペースとして、代表的なものに東京都荒川区の「アイビーカフェ」などがあります。
ivyCafe NEIGHBOR&WORK /https://www.ivycafe.jp/
空き家をコワーキングスペースにするのは、何も相続した空き家だけが適しているわけではありません。
自分の希望する空き家を賃貸や購入して、コワーキングスペースとして自分も利用しながら経営することも可能です。
空き家を購入するのであれば、以下の方法があります。
自治体などが取り組んでいる「空き家バンク」は、国土交通省のモデル事業です。
自治体それぞれがおこなっているため、空き家の掲載数はまちまちです。
空き家の売却などを希望する所有者と購入希望者をつなぐ場を提供し、取引自体に仲介業者は入りません。
基本、当人同士で取引を行います。
民営の「空き家バンク」もありますが、基本的には各自治体の情報を取りまとめたものとなっています。
限定した地方が見たい場合は、各地方の自治体運営「空き家バンク」を利用するのがおすすめです。
参考:埼玉県北部地域 空き家バンクhttps://www.pref.saitama.lg.jp/a1107/akiyabanku.html
日本全国で購入物件を検討しているようであれば、民営のもので広く探すと良いでしょう。
参考:アットホーム 空き家・空き地バンク
空き家の100円物件と、100万円物件の2種類だけが掲載され、100均物件が手に入るサイトです。
金額が100円・100万円と固定されているため、都内などの物件はほとんどなく、地方が多い印象です。地方で物件を探すのであれば、価格を抑えて購入が可能となるサイトです。
審査なく、手軽に空き家物件を掲載できることで、所有者にとって利用しやすいサイトです。
「売り出してみて反応があるかどうか知りたい」と気軽な考えでも掲載ができ、取り下げることも可能です。
こちらも取引は、基本的に売主と買主の間で行います。
自治体によっては、「空き家バンク」が機能していないところや、「空き家バンク」自体存在しないところもあります。
そうした自治体には、空き家の購入などが可能なところがあるかどうか、直接尋ねてみるのが良いでしょう。
現在では、新型コロナウイルスの関係で、自治体に行き話を聞くにも予約制をとっているところもあります。
まずは直接行って尋ねるのではなく、HPで「空き家バンク」の有無を確認してから、自治体に電話などで問い合わせをし、「空き家などを手に入れる方法はないか」などと聞いてみましょう。
詳しくは、こちらの記事で紹介しております。どうぞご覧ください。