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「空き家」を相続する前に知っておきたい、相続評価額と固定資産税評価額について

「空き家」を相続する前に知っておきたい、相続評価額と固定資産税評価額について_空き家の資産価値を知って税対策をしよう

日本に溢れかえる「空き家」。「空き家対策特別措置法」の施行など、「空き家」を取り巻く環境も変化してきています。

今回は、「空き家」を相続することになったら知っておくべき、相続税、固定資産税など金銭的なリスクについて詳しく解説していきます。

「空き家」を相続したら必然的に発生する費用

「空き家」を相続したなら、必ず発生する「税金」がある

≪相続税≫

相続税とは、遺産を相続した際に発生する税金のことです。

故人の預金や不動産、土地、自動車などが課税の対象となり、「空き家」も不動産なので、もちろん課税対象となります。

それら全ての遺産の課税遺産総額が、基礎控除額を超えた場合に納税の義務が発生します。

【資料】

課税遺産・不動産(土地、畑、建物、倉庫etc)
・現金、預貯金、株式などの金融財産
・自動車、家具家電、宝石、骨董品など
 価値のあるものこれら全ての財産の合計が、課税遺産総額となります。
非課税遺産・墓所、仏壇、祭具など寄附した財産
・死亡保険金や死亡退職金
 ※上限あり

相続税の基礎控除額最低ラインは、3,600万円となっており、高額な財産価値のある物件、土地、金融財産、物品などを相続する場合に限り発生する税金と考えておいて良いでしょう。

しかし、一つ一つの遺産に対してではなく、あくまでも総額であることに留意する必要があります。

基礎控除額は、法定相続人の人数によって決まります。

3,000万円+600万円×法定相続人の数=基礎控除額

例えば、配偶者と子ども2人で相続する場合には、3,000万円+600万円×3=4,800万円となり、基礎控除額は4,800万円と算出できます。

自分の相続する「空き家」「土地」をはじめ、その他の遺産に大きな資産価値があり、課税遺産総額が3,600万円を超える高額な評価を受ける可能性がある場合には、基礎控除額を予め算出しておき、相続税について事前に対策を取ることは「空き家」の相続に限らず、遺産相続において必須事項です。

参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_4.htm

≪固定資産税≫

固定資産税とは、固定資産を所有している誰しもに課される地方税です。

土地や建物等にかかる税金であり、毎年1月1日の時点で土地や家屋を所有している人が、所有する資産の所在している市町村へ税金を支払う義務があります。

もちろん「空き家」も例外ではありません。

土地や家屋、「空き家」を所有している期間は、毎年毎年ずっと支払い続ける義務があり、「空き家」所有者にとって、逃れられない金銭的な負担となります。

「空き家」の相続税評価額って何??

「相続税評価額」とは、相続した遺産にかかる相続税を計算する際の基準となるものです。相続税法や国税庁の通達に則り算出された「相続税評価額」をもとに、相続税を申告する必要があります。

「空き家」の「相続税評価額」は、宅地(「空き家」の建っている土地)と建物を分けて考え、それらを合算することで求められます。

【「空き家」の相続税評価額=宅地の評価額+家屋・建物の評価額】

≪「相続税評価額」について≫

“宅地(「空き家」の建っている土地)の2つの評価方法”

①路線価方式

主に市街地(街中、道路沿い)にある宅地に適用されます。

路線(道路)に面している宅地の1㎡当たりの価額=路線価を基に計算した金額で宅地を評価します。

路線価は、地域毎に異なっており、それぞれの地域の路線価については、国税庁のホームページで確認できます。

【宅地の評価額=路線価 ×奥行価格補正率 × 敷地面積】

奥行18mの一般的な住宅家屋の場合は、奥行価格補正率は1.00となります。

つまり、路線価×敷地面積が宅地の評価額となり計算はシンプルです。

奥行価格補正率は、土地が四角ではなく歪な形をしている時や、二つの路線に面している場合などのイレギュラー時に適用されます。

②倍率方式

主に田舎の郊外で、路線価が決められていない宅地に適用されます。

道路に面していない宅地などがそれに当たります。評価額の計算に用いられる評価倍率も、地域毎に異なっており、国税庁のホームページで確認できます。

【宅地の評価額=※固定資産税評価額 ×評価倍率】

“建物(家屋)に対する評価方法”

建物(家屋)の場合は、シンプルで※固定資産税評価額がそのまま、建物(家屋)の評価額となります。

「固定資産税評価額」については、次章で触れていきます。ここでは、「空き家」の「相続税評価額」は、宅地(「空き家」の建っている土地)と建物を分けて考えることを知っておきましょう。

また、宅地の評価額については、2つの計算方法があること、地域差があることを理解し、自分の相続する「空き家」に対する「相続税評価額」を事前にある程度把握しておくことは、「空き家」を相続する上での税金対策や納税の準備として、非常に重要なことだと認識しておきましょう。

参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_4.htm

≪「空き家」の相続税対策≫

小規模宅地の特例を利用する

「小規模宅地の特例」とは、亡くなった人や一緒に住んでいた人が使っていた土地であれば、最大80「宅地の相続税評価額」を減額できるというものです。

区 分要件減額率
居住用の土地330㎡まで80%
事業用の土地400㎡まで80%
貸付用の土地200㎡まで50%

※引用・抜粋(国税庁ホームページより)https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/05_4.htm

「空き家」相続に於いては、そもそも居住している人がいないので、「小規模宅地の特例」の適応外になってしまいますが、両親が老人ホームなどに入所している等の事情であれば、生前時より賃貸に出すなどしておけば、「小規模宅地の特例」を活用することも可能です。その際、「小規模宅地の特例」に該当する条件として、相続の3年以上前が設けられているので、その点は、留意が必要です。

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麻衣子(Smiycle)
この記事を書いた人
旅行会社勤務を経て、フリーランスのライターへ転身。古民家シェアハウスに住み、Airbnbを利用して海外を旅した経験から、日本の空き家問題に興味を持ち、明るい未来に繋がる記事を書いています。