民泊施設の清掃は、安定して宿泊者を呼び込むうえで非常に大切です。
しかし、「何をどのように行なったらいいのかわからない」という方も多いでしょう。
そこで今回は、民泊の清掃方法や決めておくべきことなどをわかりやすくご紹介します。
宿泊者が施設を利用する際、建物の作りやロケーション以外に「清掃が行き届いているか」という点は非常に気になるポイントとなるからです。
旅館やホテルなどの選択肢もある中、民泊施設を選んだ宿泊者は特別な体験を望んでいるで方が多くなっています。民泊ホストとのコミュニケーションや文化的な体験、あるいは家族だけで貸し切って過ごすゆったりとした時間など。
しかし、それらを提供できたとしても、清掃一つで部屋の印象が台無しになってしまう場合もあるのです。
大手民泊仲介サイト・Airbnbのレビューには、「清潔さ」「掲載情報の正確さ」「コミュニケーション」「所在地」「チェックイン」の5項目があります。
このうち、清潔さはホスト側の努力によって改善できる項目です。
レビューをチェックしていくと、スーパーホストと呼ばれる経験豊富なホストの民泊施設でも、時たま清潔さに不満が出ているケースがありました。
“全く清掃されていないかと思うほど床やカーペットはホコリと髪の毛が沢山あり、風呂場、洗面台はカビと汚れが酷いです。風呂場の椅子も汚くて座る事が出来ませんでした。”
引用:Airbnb
“建物が古く、部屋のドアが閉められない状態。内部が埃っぽく、余り清掃しておられないように思えました。宿泊者の問題でもありますが、キッチンのシンクに残飯が放置されたり、ゴミが溢れていたり、衛生面で少し問題があるように感じられました。”
引用:Airbnb
インターネットを介して民泊を行う際、レビューは非常に重要です。レビューを気にしない宿泊者はほとんどいないでしょう。1つのサイトだけを利用して宿泊者を募っている場合には、1つでも悪いレビューがつくと一気に宿泊率が低下する恐れもあります。
清潔さについての悪いレビューは主に浴室やトイレ、ベッド、ゴミ問題に集中しやすいため、とくに注意したいポイントです。
掃除の徹底を心がけるだけでなく、ひどい汚れや設備の破損を防止するために、宿泊者へ部屋の使い方をしっかりと説明しましょう。
家主不在型民泊の場合、ゲストがわかりやすいように部屋の使い方や注意点などをまとめたマニュアルは必須となります。
あらかじめ注意事項をメールなどで送っていたとしても、部屋もしくは部屋に入る前のロビーなどの目立つところに置いておき、手にとってもらえるようにしましょう。
とくに外国人旅行者が多い地域・施設では「部屋では靴を脱いで過ごす」といった日本では当たり前のことが通じず、トラブルになる可能性もあります。トラブルに発展すれば互いに嫌な思いをするだけでなく、家具や電化製品の破損などにつながることもあるでしょう。
英語・中国語・韓国語など多言語でのマニュアルを設置することで、部屋を適切に使用してもらいやすくなります。
多言語でのマニュアル制作が難しい場合には、クラウドソーシングやスキル販売サイトなどを利用して翻訳を依頼するのも1つです。
Airbnbの例を挙げると、「ホスト保証」という制度があります。ホスト保証とは、宿泊者が施設や物品の損傷を与え、補償請求に応じなかった場合に物損補償が適用される制度です。(限度額US$1,000,000)
宿泊に対しての保証金はホスト側が設定できるため、不安がある場合には設定しておきましょう。設定しておくことで部屋を丁寧に使用する意識が生まれます。
保証金はあまり高額に設定すると予約が入りにくくなるため、相場である1万円程度を目安に設定しましょう。
また、民泊仲介サイトでレビューさえるのはホスト側だけではありません。ゲストもまたホストと同様に、部屋の使い方や行動に対してのレビューをされます。
そのため、宿泊予約のリクエストを受け付ける前に宿泊者のプロフィールとレビューを見て、キレイに・安全に使用してくれる宿泊者であるか確認しましょう。
自分で民泊施設の清掃を行うのは、思っている以上に大変かもしれません。
一部屋ならまだしも、複数の部屋を毎日宿泊者を迎えられるレベルまでキレイに掃除するのは非常に手間がかかります。
部屋を清掃する際に行うべきポイントは以下のとおりです。
【全体】
【寝室】
【水回り】
上記のような作業を毎日複数の部屋で行わなければならないとすると、時間と手間がかかります。そのため、清掃業者に依頼する方も少なくありません。
また、民泊仲介サイトでは宿泊料に清掃料金を上乗せできることもあります。
自分で掃除する場合には、清掃料金を設定してモチベーションを高めるのもよいでしょう。
ゴミ捨ては宿泊者が出したゴミをまとめて捨てるだけなので、作業自体はシンプルで時間もさほどかからずに終わるでしょう。
ゴミをどこに捨てるかは、施設の規模によって以下の3つの選択肢があります。
施設の規模が小さい場合、ゴミの量としては一般の回収に出せば充分です。しかし自治体によっては民泊宿泊者の出したゴミを事業者ゴミとして見なすことがあり、一般のゴミ収集で回収してくれない場合があります。
「では個人で回収業者に依頼しよう」とすると、月3万円程度〜の回収料がかかります。月3万円というのは、小規模民泊を行なっている方には利益を大きく減らしてしまう厳しい金額です。
また、一般のゴミとして回収してもらえる場合に注意したいのは、地域によってゴミ回収ルールが異なることです。民泊施設がお住まいの自治体と違うときには、民泊施設のある自治体でのゴミ回収ルールを確認し、捨て方を決めておく必要があります。
ここで民泊物件数が多いエリアである東京、大阪、京都のゴミ回収ルールをみてみましょう。
東京都大田区
大阪府大阪市
※中身の見えるゴミ袋で捨てること
京都府京都市
※有料の指定ゴミ袋あり
上記のようにゴミ回収の頻度や種別が異なるだけでなく、同じ市内でもエリアによって回収の曜日が違うことがあります。
民泊施設のある自治体のゴミ回収ルールを事前に確認し、スムーズにゴミが出せるようにしましょう。