空き家を相続したものの、活用方法が分からず途方に暮れていませんか?
実は、空き家を賢く活用するのであれば、地方自治体の補助金や助成を使わない手はないのです。
自治体によって、空き家への補助や助成には様々なものがあります。 また、空き家の改修費用といった直接的な助成ではなくても他の制度を使って、空き家を活用することなども可能です。
これを読めば、あなたが自治体で制度を利用するためのヒントを得ることが出来ます。
空き家を相続したら考えること
空き家を所有したら何をしなければならないのか
空き家を相続するなどして、所有したら…放っておくのは得策ではありません。
空き家は、所有の仕方によっては負債になってしまうことがあるので注意が必要です。
ここでは空き家の活用方法について考えてみましょう。
まずは空き家をどう活用するのか考える
≪解体して売却する場合≫
空き家を所有している場合、特に住む予定が無いのであれば、空き家をそのまま売ることが一番コストをかけず、空き家を現金化できるので、効率の良い活用方法と言えるでしょう。
ただし、空き家は売ることができる状態の家ばかりではありません。
空き家が古すぎる場合などは、空き家を解体して売却するのですが、古く立派な家の場合、家の解体と家具や生活用品の処分だけで1000万近くかかることがあります。
土地として1000万円以上で売ることができればいいのですが、建物を処分してしまうと固定資産税の控除が無くなるため、固定資産税も大きくのしかかってきます。
安易に更地にしてしまったものの、なかなか買い手が見つからず固定資産税と建物の解体費用で大きな負債を抱えてしまうこともあるので、売却は慎重に行うことが大切です。
≪管理する場合≫
空き家を残したい場合は、空き家を適切に管理することが大切です。
空き家を放置してしまうと、「特定空家」に認定され、行政執行の対象になることがあります。
その場合は、行政によって行われた空き家を解体する費用や、空き家内にある家具の処分費用などが請求され、さらには固定資産税が通常の税金額の6倍になることも。
そうならないためにも、さまざまな空き家管理サービスを活用して、空き家を管理する必要があるのです。
空き家管理サービスには、空き家の外観で視認する簡単なものであれば100円から依頼することができますが、多くの人は月額1万円程度の空き家の内部も管理してもらうサービスを利用しています。
≪賃貸に出す場合≫
空き家の活用方法の一つとして、賃貸として貸し出す方法があります。
内装やリフォームに100万円~300万円程かけて綺麗にしてから貸し出す方法もありますが、古い空き家だからこそ、そのままの状態で貸し出し、内装や外観などを自由に装飾や塗装してもらうこともできます。
また、空き家の立地にもよりますが住居用の賃貸として貸し出すだけでなく、NPO法人などに貸し出し、集会所や子ども食堂などとして活用してもらうことも一つの方法です。
空き家の賃貸の場合は、うまくニーズを見つけることが何よりも重要です。
≪住む場合≫
空き家に住む場合、どのような目的で住むのかによってリフォームやリノベーションにかける金額が変わってきます。
一時の仮住まいや、二次的住宅といった別荘のような利用であれば、最低限水道と電気の設備の補修と、雨風がしのげるように外壁や屋根の補修工事のみで済ませることがいいでしょう。
でも、完全に移住するのであれば新築の戸建てを購入するくらいの気概で、リフォームやリノベーションすることが必要です。
ただし、空き家のリノベーションやリフォームには、自治体によって補助金などが利用できる場合があります。それらを活用することで、賢く空き家に住むことができます。
地方自治体が行っている空き家活用事業を利用しよう
近年空き家は増加傾向にあり、10年以上前は各自治体では空き家を管轄する部署がなかったため、空き家は放置され、深刻な社会問題となっていました。
そんな世の中の状況を受け、2010年の埼玉県所沢市の「所沢市空き家等の適正管理に関する条例」(同年10月施行)をきっかけに、全国で空き家対策条例が一気に増加しました。
対策条例がでたことで、空き家を自主的に解体したり整備したりする空き家の所有者が多くなる一方、金銭的な理由から空き家の管理や解体ができない事案も表面化することに。
そのため、補助金などの制度を設ける自治体も出てきました。
今では東京近郊だけでなく、全国各地で様々な空き家活用事業や、助成金などの制度がありますので、所有している空き家の活用方法を検討する上でも、是非どんな制度があるのか調べてみると良いでしょう。