自治体が行う「仕事」に関する移住支援
移住に伴って、転職を考える方も多いのではないでしょうか。
就業に当たっては、地域にあるハローワークなどを活用する方法もありますが、自治体によっては幅広い「仕事」に関する支援も整えられています。
自治体によって内容が異なりますので、ここでは仕事に関する移住者向けの支援例を確認しておきましょう。
U・Iターン、移住者向け就業支援金
自治体が運営するマッチングサイトより就業が決まれば、就業支援金を支給している地域もあります。
求人を行っているのは、地域の中小企業が中心で、地域企業と就業者をマッチングすることで、雇用の創出をしているのです。
例えば山形県では、要件を満たし、所定のサイトを通して就業先が決まれば、最大100万円の支援金を支給しています。
参照:https://www.pref.yamagata.jp/020030/kurashi/chiiki/ijuushashien/ijyushien.html
条件や支給額は様々ですが、自治体で運営する求人サイトからの就業を条件としている場合がほとんどです。
求人数は一般求人サイトより少ない傾向にありますので、他の方法と併用しながら仕事探しを行うと良いでしょう。
起業支援の活用
自治体によっては一般的な起業支援のほか、企業に対する移転支援なども行っています。
地域毎に開業支度金の補助を行ったり、従業員向けの住居を提供する支援を行うなど取組みも様々です。
昨今のテレワークの普及により、以前より支援が強化されているカテゴリですので、事前に調べ積極的に活用したい支援制度と言えます。
また金沢や京都などでは、古い町屋や商店街などの保護を目的とした、空き店舗を活用する場合の支援金なども整備されています。
開業準備時から、自治体や地域との繋がりも得られる為、開業後もスムーズに事業を始めることができるはずです。
このような支援を支えとして、ITやコールセンターなど特に遠隔での業務が可能な業種を中心として、事務所移転のケースも年々増加傾向にあります。
テレワーク移住者の支援金
コロナ禍におけるテレワークの普及により、テレワークを目的とした移住者に対しての支援も増えてきています。
都心まで約1時間の距離にある静岡県富士市では、東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)のテレワーク実施者に対し、支援金支給を実施。住宅取得費、住宅賃借費、引越費用を最大50万円まで補助する取組みで、移住者取込みを図っている現状です。
ここまで、移住支援の代表的な施策例をご紹介してきました。ご紹介した内容はあくまで一例ですので、ほかの支援と同様、適応条件は異なり、他の助成金などとの併用が可能なものなど受給の条件も様々です。
支援概要は、対象の自治体HPや窓口にて確認することが可能ですので、事前に内容を確認し、適用可能な支援を整理してから進めると安心でしょう。
自治体が施行する、とても便利な移住支援
これまでご紹介した移住支援のほかにも、自治体による”便利な移住支援”は幅広く実施されています。
移住のハードルを大きく下げてくれるのが、自治体の支援策です。ここでは、非常に便利な移住支援策の代表例をご紹介していきます。
地域おこし協力隊
地域おこし協力隊では、移住先地域に貢献する活動で報酬を得ることができ、自治体が用意した空き家などで暮らし、土地に馴染みながら一定期間生活することが可能となっています。
対象期間は1年から3年程度となっており、基本的には自治体が指定する分野において貢献可能な”地域貢献活動”に対して、活動の条件や内容に応じた報酬が支払われる仕組みです。
地域おこし協力隊となるためには、自治体での面接を行い、活動内容や人物を考慮して採用が決まります。
採用となれば、自身の収入(別の収入があれば)+協力隊報酬が支給されるため、居住環境も整えられたなかで腰を据えて暮らることが可能です。
注意点としては、住民票を移す必要があります。そのため、本当に該当地域に住む意志のある方に、向いている移住支援策と言えるでしょう。
参照:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html
お試し移住制度
テレワークなどの普及によって、複数の住宅を持つデュアルライフという生活も注目されています。
例えば都心の企業で就業し、週2日の出社は都心部の自宅へ。そのほかの在宅勤務と休暇を含めた週5日は、郊外や地方の別宅にて過ごすといたライフスタイルを指します。
このような生活の価値観の多様化もみられることから、幅広い移住者を取り込むため、自治体で増えてきているのが「お試し移住制度」であると言えます。
自治体によって内容や条件は異なりますが、1週間から半年程度の期間、自治体の補助を受けながら、移住を考えている地域で暮らすことができる制度です。
一般的には、お試しで暮らせる空き家や古民家とともに、生活に必要な道具や食器などを自治体が用意し、移住者が気軽に訪れて土地の暮らしを体験できる仕組みとなっています。
自治体によっては、移動費用のみで物件を利用できる取組みのほか、農業就業体験などと一体となった、仕事探しを同時に行えるお試し移住もありますので、目的にあわせた幅広い活用が可能です。
また、実際に暮らした際の周囲の環境を把握できる為、空き家購入を考えている場合なら、失敗のない物件選定をするうえで、制度を上手く活用するのも有効な手段となるでしょう。
自治体の移住支援と「空き家」の活用
理想の移住を実現する為、様々な自治体の移住支援をお伝えしてきました。移住支援は以前にも増して手厚い内容となっており、それに伴って移住のハードルも非常に低くなってきています。
様々な自治体の取組みを知ることで、移住支援の輪が全国に広がってきていることを、皆さんも少し実感できたのではないでしょうか。
忘れないでおきたいことは、移住支援に力を入れている自治体の多くは、同様に空き家対策や人口減少の問題を抱えているということです。
だからこそ、支援を活用して移住を実現した際には、地域を盛り上げることで恩に報いたいものです。
大切な日本の風土を次の世代へ繋ぐためにも、移住者1人1人が地域に貢献し、次の移住者を呼び込める魅力ある街づくりの力になることで、移住後の御自身の暮らしも、より豊かなものになると言えるでしょう。
空き家専門機関では、移住以外の支援も可能です。
弊社、空き家活用株式会社は空き家専門の機関として、空き家に関するご相談から、管理・運用のご提案まで一気通貫で提供している企業です。
「空き家の活用法を知りたい」「相続はどのようにするのか」「空き家管理のノウハウを知りたい」など、個人から企業までの空き家に関する幅広いご相談にお答えしているだけでなく、実際に管理・運用などのサポートも行っています。
移住をお考えの場合は、対象の自治体が実施する移住支援制度を踏まえたご提案や、空き家をお持ちの方に対しては、効率的な活用のサポートも可能です。
空き家に関する幅広いノウハウや、相談者様にあった御提案をしておりますので、移住以外の空き家のご相談についても、弊社への声掛けをご一考ください。
(了)
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