空き家も中古物件も。あなたが知るメリットデメリットは正しい?マイホーム探しは失敗しない!

マイホームを手に入れる方法は、何も新築物件やマンションを購入するだけではありません。あなたは、「中古物件」の購入を検討したことがありますか?近年問題になっている「空き家」の増加やリノベーションブームなどにより、「中古物件」の価値に今、注目が集まってきています。予算を抑えることができ、環境にも優しい「中古物件」の賢い家探しについて詳しく解説していきます。

目次

なぜ今、「中古物件」に注目が集まっているのか!?

「中古物件」と「空き家」の関係

近年社会問題となっている、日本全国に増え続ける「空き家」。2015年には、「空き家対策特別措置法」が施行されたりと、国を上げての「空き家」対策が行われています。

「空き家」が増えるにしたがって、「中古物件」の流通も盛んになってきています。「空き家・中古物件」を購入し、自分のライフスタイルや好みに合わせたリフォームやリノベーションを行い、活用する方が多くなってきているのです。

「中古物件」の購入や活用はサステイナブルな社会への貢献

「空き家・中古物件」の購入は、今ある資産や資源の有効活用。「家」を使い捨てにしない、環境に優しいエコでスマートな選択であるとも言えます。最近よく耳にするサステイナブル(SDGs)。持続可能な社会への貢献に繋がるのです。

売買が盛んになっている「中古物件」

日本で「中古物件」の売買が増加している理由

■「空き家」の増加

「中古物件」流通の増加と「空き家」の増加には、関係があります。1948年より、5年毎に総務省が行っている住宅・土地に関する調査結果によると、2018年の「空き家」は、およそ849万戸、総住宅数に占める「空き家」の割合は13.6%と過去最高を記録しています。

国土交通省が調査した既存物件の流通についての報告書によると、新築物件を含む全住宅流通量に対する、「中古物件」の流通シェアは、2013年の段階で14.7%となっています。まだまだ、低い水準ではありますが、1989年からの調査結果から考えて、「中古物件」の流通シェアは、年々増加傾向にあります。

参考:https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/kihon_gaiyou.pdf

参考:https://www.mlit.go.jp/common/001156033.pdf

■「DIY」・「リノベーション」思考の広がり

テレビや雑誌、YouTubeなどのコンテンツによく取り上げられている「DIY」。セルフリノベーションの流行や思考が広がるに連れて、新しいものでなく、今ある価値を賢く利用できる「空き家・中古物件」の購入や、リノベーションによる再利用に注目が集まっています。

古民家や使われなくなったビルをリノベーションし、ヴィンテージ感やノスタルジックな雰囲気の漂う、おしゃれな空間へと付加価値をつけた活用も始まっているのです。

そもそも、欧米諸国では「中古物件」の方が主流!

■ 日本は「新築物件」の供給過多である

「家を買おう!」と考えた時に、すぐ新築の物件をイメージしがちです。日本では、古くから「新築信仰」が根付いています。それは、新品のものが良いという考えからだけでなく、不動産の収益モデルによる影響も大きいのです。

「家を新しく作っては売る」を繰り返す、収益モデルでは、どうしても「新築物件」への誘導や広告に熱が入ってしまいます。

少子高齢化に伴い、人口はどんどん減少していく中、「新築物件」は増え続けるというアンバランスな状況が今、日本では起こっているのです。

■ 欧米諸国では「中古物件」の販売が主流

日本では、住宅流通市場の大半が「新築物件」ですが、欧米諸国の場合はこれが逆転しています。アメリカでは住宅流通市場の83.1%、イギリスでは87.0%、フランスでは68.4%が「中古物件」の流通シェアです。これは、日本の14.7%と比べ、大きく異なっています。

日本の「新築偏重」の考え方は、不動産の収益モデルの他にも、戦後の経済成長による急激なライフスタイルの変化や、人口の増加、災害の多さなどが要因として考えられます。また、木造建築かどうかも関係していると言えます。

戦後復興の頃と令和の時代は大きく違います。「家余り」の現象が顕在化してきている今、「新築偏重」ではなく、もう少しバランス良くシフトさせていく必要があるという考え方が広がっているのです。そのため、日本でも「中古物件」の流通シェアは、今後益々大きくなっていくと予想されます。

参考:https://www.mlit.go.jp/common/001156033.pdf

「中古物件」のメリット・デメリット

「中古物件」のメリット

「中古物件」を購入するメリットは、主に以下が挙げられます。

・価格 ・立地 ・実際の物件が見られる  ・自分のライフスタイルに合わせたリノベーションができる (DIYが楽しめる) ・ヴィンテージ感

「中古物件」の魅力の一つには、価格の安さが挙げられます。新築物件では、手の届かないような条件の物件でも、「中古物件」であれば、手が届く場合があります。

生活環境が整っている立地にある「中古物件」も多いです。予算内で、駅の近くや学校の側など、理想的な立地条件の「中古物件」に出会える可能性があります。図面でなく、実際に建物を見て内見できるのも「中古物件」のメリットです。

DIYやリノベーションが好きな方は、自分好みにアレンジができます。古民家であれば、ヴィンテージ感を残しつつ、趣のある住まいに仕上げることもできるのです。

「中古物件」のデメリット

「中古物件」を購入する際は、デメリットもしっかり考慮することが大切です。

・設備などの老朽化 ・耐震基準の違い ・築年数によってはローンが組めないこともある

不動産業界では、築年数2年を超えた物件は、居住歴の有無に関わらず「中古物件」とみなされます。「中古物件」には、新築に近いものから、築年数50年などの古い物件まで幅広くあります。

老朽化が進んでいる物件は、外壁だけでなく、トイレや浴槽などの水回りの設備等にも修繕が必要な場合があります。

耐震性に関しては、築年数が長い物件であれば、1981年に導入された新耐震基準を満たしていない物件の可能性があるので、注意が必要です。

「中古物件」は、経年劣化により資産価値が低下しています。それに伴い、築20年以上の「中古物件」では、住宅ローンが組めないこともあります。

参考:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_fr_000043.html

<次ページ:「中古物件」の家探しをする際に留意するポイント!>

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この記事を書いた人

旅行会社勤務を経て、フリーランスのライターへ転身。古民家シェアハウスに住み、Airbnbを利用して海外を旅した経験から、日本の空き家問題に興味を持ち、明るい未来に繋がる記事を書いています。

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