一戸建て空き家の対策、活用方法とは?代表的な手法のメリット・デメリットを解説!

突然の物件相続や、知人からの譲渡によって所有することもある一戸建ての空き家。知識がない場合は、どのような対策方法が最適であるかがわからないものです。

今回は空き家オーナの方々に向け、代表的な一戸建て空き家の活用方法から、メリットとデメリットを抽出し整理して解説致します。ご自身の物件に最適な活用方法を検討する際に、是非ご参考下さい。

目次

放置が最大のデメリット!早期の対策を

一戸建ての活用方法を決める前に、放置が最大のデメリットであることを認識することが大切です。放置した際のリスクは、ご自身の損失に留まらず、地域全体の価値を下げてしまう場合もあります。ここでは、一戸建て空き家を放置した場合のリスクについて整理しておきます。

家屋の倒壊などで賠償のケースもある

一戸建て空き家の破損や倒壊が起これば、通行人の怪我や事故を招き、賠償が必要になるケースもあります。一戸建ては特に、生活に使用しない場合は建物や外壁の傷みが早くなる傾向にあり、壁の穴や割れた窓から動物などが侵入し、倒壊などが起こる危険性もあるのです。また、周辺地域の環境悪化を招くことにより苦情がくるだけでなく、犯罪の温床になることも少なくありません。

そのほか、火災や倒壊による被害によっては、多額の賠償が必要になるケースもある為、注意が必要です。火災や倒壊による危険性は、怪我や死亡事故、周辺住宅を巻き込んでしまう場合もありますので、できるだけ早めの対策が安心だと言えます。

放置を続ければ、固定資産税が6倍に

所持している空き家が「特定空き家等」の指定を受けた場合は、固定資産税の減免措置が解除となりますので、指定以前に対して、約6倍の税金を納める必要がでてきます。目安としては、1年間の放置を継続しすると指定されることとなりますが、助言・指導・勧告と段階的に告知される為、最初の「助言」を受けた段階で対応することが大切です。

物件が老朽化すれば、対策の選択肢が狭まる

物件が老朽化すれば、売却先も見つかりにくくなることはもちろん、いざ活用する場合にも、修繕費用が必要以上に掛かります。予算や修繕時間などにより、活用の選択肢が狭くなれば、自身の一戸建て空き家を活用するメリットが減り、対応に追われるだけになる場合も少なくありません。できるだけ早めの対策がデメリットを減らし、メリットを最大限にできると覚えておくことが大切です。

一戸建て空き家を解体するメリット・デメリット

ではここからは、ご自身にあった一戸建て空き家の対策や活用の方法を考察する為、代表的な選択肢と、それぞれのメリット・デメリットについて整理していきます。ご自身の物件特性などとも照らし合わせながら、最適な対策方法選定にお役立て下さい。

解体するメリット

一戸建て空き家を手っ取り早く対策する方法としては、物件自体を解体する方法もあります。メリットとしては、更地にしてしまえば、管理や運用の手間が省けるだけでなく、土地の売却や更地を他の目的で使用することもできるため、汎用性が向上し売却先が増える点がメリットと言えます。活用しづらい一戸建て空き家や、土地自体に価値がある場合は、利点のある対策方法となるでしょう。

解体するデメリット

一戸建て空き家を解体するデメリットとしては、更地にする際に物件の解体費用が必要となることです。建物の規模や特徴、地域によっては解体費用も高額になる場合があるでしょう。また、更地にした後は、固定資産税が上がるため、早めの活用が必要となることも覚えておくべき事項です。

具体的には、更地にした場合は固定資産税の減免措置が解除されるため、解体する前の最大6倍程度の固定資産税になる場合があります。更地にした場合、土地に対するニーズが無ければ、税金支払いや管理費用を支払い続ける必要があります。また、借地にすれば継続した管理業務が発生し、更地を自分で活用する場合は、新たな準備費用が必要となることも計算しておきましょう。

民泊や賃貸として活用するメリット・デメリット

一戸建て空き家の対策方法として、事業活用するケースも増えてきています。そのなかでも、外国人観光客の増加などから、民泊や賃貸での活用は注目を浴びている方法です。では民泊・賃貸活用する場合のメリットとデメリットを確認しておきましょう。

民泊や賃貸として活用するメリット

民泊や賃貸などで活用すれば、運用方法次第では継続的な収入にも繋がり、建物としての住宅機能を保つことができます。また、年間を通してニーズがある物件となれば、建物の腐敗も抑えられ、思い入れのある建物を長く残すこすことも可能です。

そのほか事業活用を通して、地域の発展や町おこしにも貢献できる点もメリットと言えます。特に思い出のある物件を中心に、その地域を巻き込んで活性化することが可能ですので、社会貢献度も非常に高く、活用の意義をしっかりと感じることのできる事業となるでしょう。

民泊や賃貸として活用するデメリット

一戸建て空き家を民泊・賃貸活用する場合は、改修や運営する際の費用や時間、ノウハウなども必要になってきます。必要以上に改修費用を掛けていては、事業運営も上手くいかないものです。それを避けるためにも、一定の知識を身につけるか、空き家専門機関へのサポート依頼が必要になります。

そのほか、自身で事業活用や賃貸運営する場合は、都度メンテナンスや顧客対応なども必要になります。自身で時間が避けない場合は、管理依頼を検討するのがお薦めです。物件購入のニーズがない場合や集客が上手くいかない場合は、維持費を負担し続ける必要がある場合もあるので、知識がない場合は手法を含めた丁寧な計画や、専門機関への相談が必要だと言えます。

現状維持をする場合のメリット・デメリット

一戸建て空き家の対策方法に迷っている場合には、必要な整備を施したうえで、現状維持をすることも可能です。いずれにしろ早期対策がお薦めですが、対策手法を検討する際の1つの手段でもありますので、念のためメリット・デメリットを把握しておきましょう。

現状維持をする場合のメリット

一戸建て空き家を現状維持する場合は、必要なアクションが少なく、今後の活用方法を熟考できる点にメリットがあります。物件維持に当たっては、最低限の補修やチェックを行う必要があるため、自分で利用したい場合や活用方法が決定した場合にも、すぐに利用をスタートできるメリットがあります。

現状維持をする場合のデメリット

一戸建て空き家を現状維持する場合は、修繕費や光熱費がデメリットとなる場合があります。予想外の多額の出費とならないよう、維持する期間を事前に決めておいたり、修繕の際は事前見積もりもしっかりと行いましょう。

その他、一戸建て空き家で生活しない場合には、防犯や建物の状態にも気を配ることが大切です。防犯などを疎かにすれば、思わぬリスクを伴うこともあります。計画的な修繕や管理を行い、「特定空き家等」に該当しないよう、定期的なチェックやメンテナンスを行うことが必須と言えるでしょう。

<次ページ:住居として活用するメリット・デメリット>

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この記事を書いた人

特区民泊アパートメントホテル運営中のフリーライター。感性に触れたコトを読み手の暮らしに触れるモノに。出雲に生まれ、もう長いこと大阪で暮らしています。

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