空き家問題の最前線を知る!「空活会議(アキカツかいぎ)」開催!

目次

芸人バービーの町おこし。空き家を使った取り組みの全貌と、これからについて。

精力的に地方創生と空き家問題に取り組むバービーさん

最後は、まさに今芽吹き始めた新しい取り組みの紹介だ。コロナ禍もあり、社会のあり方や生き方の価値観が大きく変わりつつある中、それらと空き家が実はとても深い関係にあるという好例でもある。

スピーカーは引き続き空き家活用株式会社の和田貴充社長。ゲストとして、地元北海道夕張郡栗山町で空き家を2軒購入し、それをベースに町おこしをしているお笑いコンビ「フォーリンラブ」のバービーさん。そしてオンラインにて、栗山町役場若者定住推進課主事の金丸佳代氏。この3人でトークセッションはスタートした。

なお、バービーさんが町おこしを始めたのは、4、5年前、30歳の過ぎた頃だ。故郷に貢献したいという思いが募り、正月休みを利用して地元役場に単身乗り込んだ。そして、「町のブランディングを手伝わせてくれ」と直訴。その時に対応したのが金丸さんだ。

金丸さん 栗山町は札幌から車で1時間、新千歳空港からも車で50分の至近距離にありながら、北海道ならではの大自然があふれる町だ。町の面積の約80%が田畑や山林。人口は1万1000人。バービーさんがいた20年前に比べ4000人ほど減っている。基幹産業は多種多様な農業だ。

栗山町には今270戸程の空き家が存在している。しかし、倒壊の恐れがあったり、所有者の整理ができていなかったりと、ほとんどが利活用できない状態だ。町の空き家バンクに登録されている空き家はわずか2軒である。

その一方で、空き家活用の相談は、コロナ禍の影響もあり増えている。昨年度は町外の方を中心に38件。今年度も増えることが予想されている。窓口に来た相談者には、希望する使い方や暮らし方をヒアリングして、懇切丁寧に対応しているが、実際に提案できる物件があまりにも少ないのが悩みである。

この深刻な需給のミスマッチを、バービーさん、そして空き家活用株式会社の和田さん達と解消していければと考えている。

バービーさん  芸能活動をしながら全国各地を回るうちに、地元の魅力が都会に届いていないと実感し、橋渡しをしたいと考えるようになった。

これまで、農家の冬季雇用を賄うためにクラフトバンドのブランド立ち上げを計画したり、野菜のECサイトを作って都会に朝どれ野菜を届けたり、町おこしの拠点にと2軒の空き家物件を購入したりしたが、マンパワーの不足やコロナ禍もあり、思ったように進んでいないのが悩みだった。

そんな時、ラジオ番組で和田社長と出会い、頼もしい助っ人が現れたと思い、手伝ってほしいと直訴したのが、今回に至る経緯だ。

やはり特に深刻だと感じているのが空き家問題だ。あちこちに空き家があり、それを活用しなければいけないと誰もが理解しているが、上手く行っていない。

その原因の一つに、複雑に絡み合った所有関係がある。例えば、3軒目を買おうと思って交渉した時のこと。フタを開けてみたら母屋と物置の所有者が違い、さらに母屋の所有者も複数人いた。それらをまとめるのは不可能と、交渉を諦めた。

不動産業者が介入していないのも問題だ。空き家の売買は個人と個人で行われているのが現状で、しかも私は2軒とも物件を見ずに購入した。そういう話があること自体が稀有なので、このチャンスを逃すまいと思ったからだ。結果的に50万円で買った2軒目は全く使い物にならず、150万かけて解体したという、一体何のためにお金を使ったのかよく分からない状況になってしまったのだが……。

そんな状況では、一般の人は買いづらいだろう。私の友人もUターンして、空き家を買って住もうと考えたが、物件が無く、仕方なく割高な市街地のアパートに暮らしている。

その一方で、空き家はどんどん増えており、空き家になったところは草が鬱蒼とし、死んだ土地になっている。すると里山がなくなり、山と町だけになって、クマなどの野生生物が街中に降りて来るなど、様々な問題が引き起こされている。

ただし、空き家が流通すれば良いというわけではない。大事なのは地元の人たちの気持ちだ。町おこしについても、最初は経済が底上げできて地元の皆も喜ぶだろうと思ったが、それを望んでない人もいると知った。

一般的に地方の人は新しいお金の流れが入るってことに敏感だ。そういう町の人たちの気持ちをやはり第一に考えて行動しなければ、根本的な解決には至らない。そのためには、会話を中心としたコミュニケーションが何より大事だと強く感じている。

栗山町役場 金丸さんはリモートでご参加

和田 私も栗山町を視察したが、大空と大地が近く、本当に自然豊かな場所だと感動した。しかし空き家問題は深刻で、待ったなしの状況だとも感じた。

バービーさんのような発信力のある人が地元関係者として関わっているのは力強いことだが、空き家活用希望者の全てが地元に縁があるとは限らない。購入だけでなく、住んだ後のことも考えると、地元に溶け込むための準備や工夫が相当必要になるだろう。

役場も金丸さんを始め職員さん個人は熱意を持って事に当たっているが、いかんせん物理的に人が足りないし、役所として出来ることには限界がある。特に空き家の掘り起こしは知識と継続が必要。そういう部分では、ノウハウのある私たちがお手伝いできると考えている。

ただし、連携はスピード感を持ってやらなければならない。なぜなら利活用までの時間が長いほど空き家は傷んでしまうからだ。そのためには、栗山町の中でも移住者を受け入れるのに積極的なエリアから取り掛かるという手も考えている。そうしたウエルカムな場所から進めていき、結果的に地域が賑わってくれば、〈隣の芝は青く見える〉方式で、他のエリアの住民も心開き、やがて町全体の経済が循環していく可能性があるからだ。これは他の地方の町にも言えることである。

*****

この後、和田社長とバービーさんから、新しいプロジェクトの発表があった。

その名も、「栗山町ワクワクプロジェクト」。

骨子は2つだ。

1つ目は「栗山町で事業してみたい人を募集する」ということ。バービーさんが2軒目として買って更地にした空き家の跡地を利用して、事業を行わないかという誘いだ。

そして2つ目は、「バービーさんが空き家を買い増す」ということ。その物件を、栗山町外にいる所有者にも呼びかけようという。

ここまで空き家活用に力を入れるバービーさんの夢は、空き家を部屋に見立て、町ごとホテルにしてしまうこと。飲食は地元の人が賄い、観光ガイドも町民が行うなど、街全体で観光客をもてなすのだ。しかもその部屋は、空き家を購入した人自身でDIYする。普段は都会で暮らしていても、第二の故郷としてその部屋に戻ってくる、そんな「心の循環」を、バービーさんは作り出そうとしている。

気さくにポーズを取ってくださったバービーさん

そのための空き家はまだ2軒と少ないが、壮大な夢が実現する日を心待ちにしたいと思う。空き家が厄介な問題ではなく、未来の希望になることを信じて。

イベントURL

https://seminar.aki-katsu.co.jp/akikatsukaigi

空き家活用株式会社

https://aki-katsu.co.jp/

(了)

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この記事を書いた人

日刊ゲンダイやおとなの週末などで執筆するフリーライター・開運研究家のいからしひろき。
テレビやウェブの仕事もしています。得意なテーマは旅、歴史、酒、グルメ、健康など。

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