ひとりの情熱とみんなの支えで商店街のシャッターが開いた!空き家で始めたharappaのstory

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初めてでも成功したクラウドファンディングでの資金調達

harappa soba&caffe 外観

ー お店の改修資金の一部をクラウドファンディングで集めたたということですが、その経緯をお知らせください。

中島 ランドバンクさんからの提案です。まず私がどこまでできるかを聞いて下さって、そのうえで私の負担を減らしてくれる提案や手配を沢山して頂きました。その中の1つがクラウドファンディングです。

ー ランドバンクさんは他の方にもクラウドファンディングを手配された実績があったんですか?

中島 今回の私が初めてでした。私にとっても初めてのことで、「クラウドファンディング」という言葉を何回教えてもらっても覚えられないくらいで(笑)。最初はとても不安でしたが、始まってみたら知り合いの方や見ず知らずの方から多くのご支援や応援メッセージをいただき、驚いたと共にとても励みになりました。返礼品はお蕎麦のチケットにしたので、食べに来て下さる方がいらっしゃって、そこでお顔が見えた時は嬉しかったですね。「ご支援ありがとうございます」とお伝えしています。

中島いづみさんのクラウドファンディングのページはこちら(現在は募集終了しています)
https://readyfor.jp/projects/soba_akiya_renovation

足りない資金は補助金を活用

ー クラウドファンディングで集まった資金が1,225,000円でしたが、その金額で開業するには十分でしたか?

中島 いえ、足りなくて。でも上山市にも補助金制度があり、そこに自己資金を足して開業にこぎつけた感じです。

ー 上山の補助金というのはどういったものですか?

中島 創業をする人のための補助金制度でしたね。改装費の補助金と家賃の半額を負担して頂ける補助金もあり、上山はそういった面で充実しています。

二部制経営と若い人も入りやすいお店で、長く続けられる経営を

昼はお蕎麦屋さん、夕方〜夜はカフェで無駄なくスペースを活用

ー 現在11時〜14時のお蕎麦屋さんと14時30分(土日祝は15時)〜22時のカフェの二部制経営とのことですが、どういった経緯からですか?

中島 私は朝から仕込みに入っているため、営業できるのは15時頃までが限界なんです。1日を通してシャッターを開けていられるように斎藤貴将さんにお声がけしたのがきっかけです。

カフェメニュー(一部)

ー 斎藤さんとはお店をオープンしてからの出会いですか?それとも改修工事を入れる前の段階ですか?

中島 娘の同僚で、一緒にキャンプをするような仲だったので以前から知っていました。キャンプではおいしい料理をふるまってくれていたので、「居酒屋でもやってみない?」とお誘いしました。そこから(ご本人の中では)やってみるかと考えていてくれたみたいです。リノベーションはそれからなので、全て一緒に携わってくれています。harappaという店名も、キャンプから話が始まっていったことをもとにみんなで決めました。

harappaのTwitter(斎藤さんがメインで更新):https://twitter.com/Tanupanline
harappaのInstagram(さゆりさんがメインで更新):https://www.instagram.com/harappa_soba_caffe/

地元学生の協力と、若い人も入りやすいお店作り

ー 開業にあたっては山形大学の学生さんにも協力してもらったとのことですが、経緯を教えてください。

中島 山形大学で講師をされている方が(ランドバンクさんに)いらっしゃいまして、建築デザインの学生さんにカウンターの塗装などを手伝って頂いたという経緯になります。

ー 学生とのコラボもあるのですか?

中島 はい。絵画をメインに作品作りをしている大学生や作家さんの作品を店舗に飾らせてもらったりもしています。

ー 温泉のイメージが強い上山ですが、harappaは若い方が入りやすそうな店構えです。そういったことは意識したのでしょうか?

中島 蕎麦屋さんではありますが、最初からそばカフェという形でやろうと考えていたのでお店の雰囲気は現代風にしました。デザイナーさんにも入っていただき、上山の杉を使ったカウンター、統一感へのこだわり、ロゴ、ユニフォームなど良い提案を沢山して下さったので本当に良かったです。

若い人にも人気のバジル蕎麦

今後は空きスペースを活用したマルシェも!

ー 今後は上山地域全体も含め、どのようにしていきたいか、展望をお聞かせください

中島 やっぱり空き家はまだまだいっぱいあるので、そこにも新しいお店ができて賑わいのある街になるといいなと思っています。harappaの隣の以前お土産屋さんだったスペースはまだテナントが空いているのですが、夏から秋にかけて学生さんによる展示やマルシェも開催され、多くの人が来場されました。

ー マルシェではどういったものが売られているんですか?

中島 ハンドメイドを趣味でされている方がアクセサリーなどをお店を持たずにマルシェで販売をするといった感じです。

ー 今後空き家・空き店舗を利用して商売を始めようかなという時にどのような支援があるといいと思いますか?

中島 やっぱり私も上山は全然知らない事ばかりで。何も知らないところで商売をするというのはなかなか出来ないことだと思うんですけど、ランドバンクさんのように親身になって空き屋の紹介をはじめ様々な方と繋いでくれて、情報の発信もして下さる方がいたのが大きな助けになりました。地域の方や自治会長さんにまで声をかけて下さったことでここまで来れたので、そういった支援があるといいと思います。

(了)

カフェ担当の斎藤貴将さん(左)、中島さん、娘のさゆりさん

*  *  *

harappa soba&caffe

11時~14時のそばタイムと14時30分~22時のカフェタイム(土日祝は15時〜)で営業。
そばタイムは中島いづみさんが、カフェタイムは斎藤貴将(さいとうたかのぶ)さんが店主をされています。

定休日:毎週水曜日
住所:山形県上山市矢来1-3-1(かみのやま温泉駅西側)

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この記事を書いた人

リラクセーションサロン・大手コンビニ・福祉業界と異色の経歴を持っています。今は田舎に戸建てを借りて都内と二拠点生活するフリーライターです。

次世代が活躍できる舞台づくりをフィールドワークにしています。

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