放置すると損! 空き家の問題点が深刻化する前に世代別空き家トラブル解決策とは?

年々増加し続ける空き家。

空き家は年々社会問題として大きくなっています。

2018年10月に総務省統計局から発表された時点で、空き家率は13.6%。 2021年ではさらなる上昇があると予想されます。

そんな空き家の現状に対する解決策を、細かく解説いたします。

さらには親世代、子世代からの視点別に解決策も後半でご紹介。

あなたの空き家に起こるトラブルを、解決するためのヒントがここにはあります。

目次

なぜ空き家は増加しているのか

高齢化社会による空き家増加

≪長期入院、養護施設入居、同居による意識せずに起こる空き家化≫

2022年に、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になります。

高齢化社会によって、空き家が増える理由としては 『不意な長期入院』、『養護施設入居』などによって、元に住んでいた家がそのままになってしまったり、高齢化により子どもと同居を決めたものの住んでいた家はそのままにしたりなどしたことで、空き家化します。

解決するためのヒント

施設に入っても、いつかは家に帰るから…と家を放置したままにするのは危険です。

入院などをきっかけに認知症などが進む場合もあり、認知症になってしまうと簡単に名義変更や売却が行えません(裁判所で法定後見人を定めてもらう必要があります)。

家を残すのであれば、空き家を適切に管理しましょう。

家族や親族で管理する方法もありますが、もっとも多いのは空き家管理サービスを使うことです。

ただ、これには月1万円前後の費用がかかります。

さらには火災保険も必要ですし、管理するために水道代、電気代も払うことになるでしょう。

月にして管理用の経費だけで約2万円もの出費をしてまで、管理するのであれば空き家を維持し続ける目的をはっきりとさせる必要があります。

「なんとなくいつかは使うかもしれないから…」という漠然とした管理は、空き家を負動産に変えます。

所有者の意思と、空き家となった家の行く末をしっかりと確認して、空き家が廃墟化するのを阻止しましょう。

≪新築戸建てやマンションの供給過多による空き家の不人気 ≫

新しい家に価値を見いだす日本人 現代の日本では核家族化が進み、それぞれの家族が家を持つ時代となっています。

そのため、新しくできた若い家族向けの新築戸建て物件や、マンションが次々と売り出され、戸建て・マンション市場は供給過多状態に。

2020年には、新築戸建てや新築マンションの販売数は減っていますものの、総務省の発表した「平成 30 年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計」データでは日本の一世帯の持ち家率は1.16件。

家を持て余してしまう時代は、すでに来ているのです。

さらに日本人の住宅購入傾向として、「新築信仰」ともいえる、新築物件への深い憧れがあります。

そのため、中古物件には人が集まりにくく、さらに昭和56年前に建てられた家などは、耐震基準が違う時代に建てられた為(旧耐震法)、阪神・淡路大震災、東日本大震災以降は敬遠されがちです。

こうした中古物件の不人気などにより、空き家化はさらに加速しているのです。

【 解決するためのヒント

木造住宅の寿命は、しっかりと建てられたものであれば80年と言われています。

マンションも平均寿命は40年前後。 市場では、中古の家は10年をすぎると価値が落ちますが、実は築20年の物件を購入したとしても、補修次第ではまだまだ住むことができます。

リノベーションしてリユースすることで、立地や眺望などを確認した上で、自分好みの家に住むことが可能です。

アメリカでは、新築物件の少なさなどもありますが、中古物件に住むことをステイタスとする風潮もあります。

DIY文化が根付いていることと、中古であることを歴史と捉え良い点として考えていることなどもありますが、日本人も中古物件の価値に着目すれば、古家を自分色に改築する楽しさに出会えます。

空き家のリノベーションに対する補助金については、下記でも詳しく解説しますが、通常の新築よりは安く手に入るのも空き家が持つ魅力のひとつです。

<次ページ:空き家が抱える問題やトラブル>

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この記事を書いた人

雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。

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