放置すると損! 空き家の問題点が深刻化する前に世代別空き家トラブル解決策とは?

目次

世代別 空き家問題の解決策

次は空き家問題にどのように対応したらいいのか、世代別に用意した解決策についてです。 詳しく見て行きましょう。

親世代

親世代の空き家に関する問題点は、空き家について明確な意思表示をしないことで、親が住んでいた家が空き家化してしまうことです。

それでは解決のヒントを見て行きましょう。

≪まずは持ち家の査定や専門家に相談を≫

まずは、自分の家の価値を調べることが重要です。

空き家の価値が分かれば、その後どのような活用方法があるのか考えることができます。

不動産会社へ依頼して査定をおこない、家の中の家具などを処分する場合の処分費用や、更地にする場合にかかる工事費用、廃材処理費用も調べておくことによって、家をどうするのかということが明確になるのです。

さらに詳しい家の状態を知りたいのであれば、不動会社などを通してインスペクターに依頼をすることで、家の傷んでいる箇所についても詳しく知ることが可能です。

家の売却を考える場合は、そのまま売却の相談を不動産会社にすれば、そのまま売却も可能となります。

≪遺言でどのように処分してほしいかを明確に伝える≫

「特定空家」などにならないためには、家の持ち主である親世代が、家の処分について元気なうちに遺言として意思表示をすることが大切です。

家を残してほしいのか、売却して欲しいのか、それとも地域のために活用してほしいのか。

一般的には売却するのが、一番失敗がなく損失も少ない方法です。 遺言書には自筆証書遺言と公正証書遺言などがあります。

取りかかりやすさとしては、自筆遺言書の方が簡単に作成することが可能です。

遺言者が遺言書、日付、氏名を自筆の上押印をすることで、正式な遺言書となります。

また財産目録については、平成31年の法改正によって自筆ではなくパソコンなどで打ち出したものでも大丈夫になりました。

他にも公正証書遺言、秘密証書遺言などがありますので、ご自分の主旨にあった遺言書を作成すると良いでしょう。

≪名義変更をしておくのも子ども孝行≫

名義を子どもに変更することは生前贈与となるため、贈与税はかかりますが名義変更にはメリットがあります。

古い家を売るためには、少なからずとも修繕費用がかかります。

その場合、家を担保にして改修費用などを銀行から借りることもあるかと思いますが、この時名義が親の名前のままですとお金を借りることができず、名義変更に非常に時間がかかってしまい売却に時間がかかってしまった…などということが起こりうるのです。

また、さらにひどいと名義が曾祖母のものになっている場合なども。

法律上、相続登記には期限がなく、親代々の家の場合などはこのケースもありますので、名義変更を確認し変更しておくことは、空き家の素早い売却に繋がるため、子ども孝行となります。

子世代

親がまだ元気にも関わらず、死んだ後の話をするのは気が引けるものです。

それでも「親が住まなくなった家をどうしてほしいのか」という話を先延ばしにしたがために、認知症などで親の最後の望みが聞けなくなってしまう場合も。

そんなことにならぬように以下の解決のヒントから、実家の処分方法について親と相談をしましょう。

≪空き家を売る場合≫

空き家を売る場合は、不動産会社に価格査定を依頼するとよいでしょう。

その場合数社に査定を依頼できますと、より価格が明確化するとお思います。

売却の仲介をお願いする不動産会社が決まったら、専任媒介契約をすれば不動産会社が積極的に売却へと動いてくれます。

専属専任媒介契約という不動産会社との契約方法もありますが、空き家の場合隣人や知人が購入に興味を示してくれる場合もあるため、専任媒介契約のほうが売り主も売却活動することが可能です。

売却の際には、中古住宅として売るのか、古家付き土地として売るのか、土地として売るのかを決めておく必要があります。

土地にした場合、固定資産税が高くなるので注意が必要です。

相続後3年以内に売却をしますと、空き家の相続人一人当たり3000万円を特別控除できる制度もありますので、実家を売却するのであれば早めに動くことがおすすめです。

≪空き家を貸す場合≫

空き家を貸し出す際に最初に考えなければならないのは、リフォームです。

リフォームが不要であれば黒字の賃貸経営の可能性が上がります。

とはいえ大規模なリフォームが必要な場合は賃貸に出すことは経費がかかりすぎて、あまり現実的とは言えません。

空き家を貸し出す場合、一番大事なことは空室になった場合に固定費を払っていけるかどうかです。

収支計算をし、難しそうであればあきらめて売却しましょう。

空き家を貸し出すということは、不動産経営をするということだと肝に銘じることです。

≪空き家をそのままにして管理する場合≫

とりあえず売却することも、賃貸に出すこともせず維持したい場合は、空き家管理が自分でできるかどうかを考えます。

遠方に住んでいたり、近所ではあるけれども仕事が忙しくなかなか家の空気の入れ替えや、庭の手入れなどが難しかったりする場合は、空き家管理代行会社に委託しましょう。

ただし、管理費用、火災保険費用、固定資産税などの税金、最低限の水道電気代を支払ってまでそのまま管理する必要があるのか、再度確認も必要です。

<次ページ:その他 空き家についての対策方法>

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この記事を書いた人

雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。

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