終活を話す際、親と揉めないために
まだ親が住んでいる家の処分を考えるのなら
親が年老いてきますと、一軒家で一人暮らしさせることが不安になってきます。その場合は、親を自分の家に呼び寄せて同居することもあるでしょうし、家族が通いやすい距離にある老人ホームに入居してもらう場合も。
その際に、問題となるのが実家の処分です。
ほとんどの場合、持ち主が存命なため「また帰るかもしれないし」と家を残すことを考えますが、できれば処分をすることが理想的です。というのも、家は人が住まなくなった途端に急速な老朽化が進むからです。
もしも将来的に実家に住む予定がないのであれば、このタイミングでの処分をおすすめします。
「死」と関わることだからこそ言葉選びは慎重に
空き家の終活の話し合いをする際に、「お母さんのために、お父さんのために」と言った枕詞で始まる話し合いは善意の押し売りになります。それよりも、「私は終活に対してこう考えている」とストレートに考えを話す方がよいでしょう。また相手が思っていることを否定から入る会話も要注意です。
相手の終活への考えを聞いてすぐに「違う」というのではなく、「どうしてそうしたいの?」と聞くことで、終活への糸口が見つかります。また相手が思っていることを否定から入る会話も要注意です。
お互いの意見や思いを聞き、理解し合い落とし所を探すのがもっとも大事なことなのだと肝に銘じましょう。
親が認知症になってしまったら
親が認知症を発症してしまったら、成年後見制度を利用して家庭裁判所の選んだ成年後見人を立てます。成年後見人を立てることで、家の売却などをすることが可能に。
成年後見人を立てれば、認知症を発症した後でも空き家の処分ができるとはいえ、認知症を発症する前よりは手続きに時間がかかり手間もかかりますので、認知症になる前に終活を進めることが大切です。
認知症が発生してからでは、家の所有者である親の本当の思いを聞くことができません。是非とも、まだ元気なうちに家の行く末について話し合うことをおすすめ致します。
終活を話しやすいタイミングとは
終活は、親子で話すタイミングが非常に難しいものです。法事などで終活の話や、家の処分についての話題が出た時は、そのまま流れに乗って話し合ってみるのもいいでしょう。
また、テレビ番組などで終活について特集していることもありますので、番組をきっかけに話し合うと無理なく話題にできます。
終活は重い話ですからこそ、話す内容の準備をしておきつつタイミングを大事にして話し合いましょう。