コロナ禍の実家対策。親子で揉めない「終活」具体策で、空き家にはしない!

目次

空き家の処分方法を考える

空き家の終活は何からはじめたらいいのか

≪まず相続をするのかどうかを考える≫

そもそも将来空き家になる実家を、相続するのか、相続しないのかという意思を事前に明確にすることが大切です。ただし相続しない場合は、全ての財産について相続放棄をするということになりますのでご注意下さい。空き家だけ相続放棄をするということは、できません。

また、相続して売却をするのであれば、親が亡くなって3年以内であれば譲渡所得税が控除されることも知っておきましょう。

≪空き家の売却方法を考える≫

空き家を売却する際に、空き家を残したまま売却するのか、更地にして売却するのかによって税金が変わります。そのため、ご自分にあった売却方法を事前に考えておきますと、いざという時に余計な税金を支払ったり時間をロスしたりすることで損失を出しません。

空き家を残した状態で売却する場合は、家は時間が経つほど売却が難しくなりますので、注意しましょう。

≪コロナ禍の、荷物の処分と整理≫

空き家の終活として、一番大事なことは荷物の処分と整理です。事前に粗大ゴミとして出しておくだけでも、処分費用を軽減することができます。ただし、現在はコロナ禍で実家へいくことが難しい人もいるでしょう。

その場合は無理に親だけで処分をがんばりますと、重い荷物を持ち上げた際に腰を痛めてしまって入院してしまった……などトラブルに見舞われる場合もありますので、無理な家具処分はおすすめしません。

家財の仕分けだけお願いして、あとは遠距離でもできる家具などを処分する業者を探すなどすることで終活のお手伝いをするのが良いでしょう。

≪家の査定と現状を知る≫

譲渡所得税の控除などにも3年と期限(住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること)があります。

まずは何社かの不動産業者に不動産査定を依頼し、不動産評価額を明確にしましょう。売却できる金額であれば、相続の際に慌てないためにも、仲介をお願いしたい不動産業者に当たりをつけておきます。

また、残念ながらあまり実家に値段が付かない場合は、自治体に問い合わせをして空き家バンクなどがあるかの確認を。空き家バンクでは、不動産業者が取り扱わない空き家であっても、購入希望者とマッチングが可能です。

また家の敷地が市街化調整区域の場合などは、売却自体難しいこともありますので、自治体などへ土地の寄付などは可能かも確認しましょう。

≪意外な落とし穴 名義の確認≫

実家の終活を考える際に、意外な落とし穴が家の名義人です。普通に考えれば、今住んでいる親が名義人である場合がほとんどなのですが、まれに親の親、つまり相続人にとって祖父の名義のままになっている場合があります。

これは家の名義変更には期限がなく、親から家を譲り受けても名義変更を忘れたまま過ごす人が多いためです。そうなってしまいますと、家の所有者の配偶者や子は相続人から外れ、所有者の兄弟達に相続の権利が出てきます。また売却をしようにも、名義が自分の親ではありませんので、たとえ親から委任状を受け取っていたとしても売却はできません。

相続時に混乱しないためにも、一度実家の名義を確認しましょう。

* * *

空き家の処分にかかる費用を確認する

≪不用品回収業者≫

家を解体する場合でも、空き家として売却する場合でも家財の処分は必須です。不用品回収業者に依頼する場合、一般的な一軒家の場合17万円~50万円と言われています。

とはいえ、家によって処分費用は大きく変わります。私の祖母宅は母屋6LDK+倉庫だったのですが、家財の処分費用は200万円でした。あくまでも目安として考え、業者に相見積もりを取って検討すると良いでしょう。

ただし、ネットなどで検索して探す不用品回収業者は悪徳業者もいるため、必ず不動産業者や弊社、空き家活用株式会社のような、空き家に特化した会社を通して紹介してもらうと良いでしょう。

≪解体業者≫

空き家の解体費用は、1坪あたり木造であれば4~5万円程、鉄骨造りの場合は1坪6~7万円程、鉄筋コンクリート造りの場合は1坪7~8万円程かかります。

もちろん家を取り壊す前には、家財の処分をしてあることが必要です。最悪の場合、家具が家の中に残っていたために、解体工事が中止になってしまうこともあります。それですので、解体費用は上記に説明しました家具の処分費用と合わせて考えましょう。

≪固定資産税≫

毎年、空き家のある土地に対して固定資産税として(土地評価額×1.4)÷6+家屋評価額×1.4を試算したものがかかります。

さらに建物を取り壊して更地にした場合には、土地にかかる固定資産税は建物があった時の6倍に。また、固定資産税は1月1日の状態で税額が決定されますので、取り壊しする際の時期などにも気をつけましょう。

1月1日の時点で建物があれば、その年の固定資産税は建物がある場合と同じく軽減措置が適応されます。

<次ページ:終活を話す際、親と揉めないために>

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この記事を書いた人

雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。

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