新型コロナウイルスによって、私たちの仕事体制は一気に様変わりしました。
オフィスに通うことは減り、WEB会議などを利用したテレワークを多用する企業が増え、そうしたニューノーマルな仕事スタイルはすでに定着しつつあります。
当初は通勤時間がなくなり、家で仕事ができることの快適さがありましたが、ここにきてテレワークゆえの様々な問題点が見えてきていました。
そんな問題解決する方法として、空き家の活用があります。空き家は、今や地方の負の遺産ではありません。テレワークと空き家を結びつけることで生まれる価値をご紹介します。
アフターコロナの働き方
新型コロナウイルスありきの世界
新型コロナウイルスは、相変わらず世間で感染者を出し続け、アメリカやフランスでは第二波と呼ばれる現状の中、あらたな段階へと突入しています。
日本でも飲食業なども大きな転換期を迎え、「新型コロナ対応 ニューノーマル創出支援事業補助金」なども打ち出す自治体が出てきました。
≪前橋市 ニューノーマル創出支援事業補助金≫
【新型コロナ対応】ニューノーマル創出支援事業補助金
参照:https://www.city.maebashi.gunma.jp/kurashi_tetsuzuki/covid19_info/2/2/25214.html
またこうした転換期を迎えたのは、飲食サービス業や、小売業生活関連サービス業などの事業者だけではなく、サラリーマンと称される一般企業に勤める人々にも、「テレワーク」が台頭したことで、大きな変化が起きました。
テレワークはニューノーマルに
一気に進んだテレワーク化
新型コロナウイルスによって、テレワーク化が急激に進み、4月頃からは家電量販店などの店頭から一気にノートパソコンやWEBカメラ、プリンターなどが姿を消し、中古ノートパソコンの値段が上がるなどの現象が起きました。
2020年4月のテレワークの実施率は27%、都内に至っては49%の実施率となり、現在は縮小傾向にあるものの、テレワークと出社を併用する企業も含めたテレワーク数は8月現在では27%。新型コロナウイルスが起こる前と比べると驚きの数値です。
テレワークは、今や私たちのニューノーマルな働き方といえます。
通勤時間0分 自宅で働く
テレワークで多くの人が感じたこと、それは通勤時間がないことで生まれる時間の余裕や満員電車からの解放でしょう。
朝起きて、顔を洗って朝ごはんを食べたらすぐに仕事がはじめられる。
身なりを整える時間も、電車に揺られる時間がないことでゆっくりとした朝を迎えられます。
私はこれまで、会社へ出社することは当たり前のこととし、特に疑問視せずに来ました。
朝は乗車率が100%超える電車に揺られ、その社内でスマホの画面を眺め、目的地へと向かう。でもその常識が覆ったことで、新しい生活が幕を開けたのです。
通勤時間がないからこそ地方で働く
こうして家で仕事をすることが可能になると、仕事場付近で暮らす必要性が下がってきます。
これまでは、少しでも通勤時間を減らすために都心にある狭い家に、高額な賃料や住宅購入費用などを払ってきました。
テレワークと出社を併用するにしても、週の半分を家で仕事が出来るのだとすると、地方での暮らしが見えてきます。
地方への移住は、近隣で仕事が見つからないこともネックの一つでしたが、テレワークがニューノーマルとなったことで、地方への移住が現実味を帯びてきました。
テレワークへの弊害
日本経済新聞社によると、日経電子版で9月23日~24日の間に「仕事の生産性が上がったと思うか」という質問のアンケートを実施し、1万266件もの回答が。
結果は、テレワークでの生産性について42.2%の人が「変わらない」とし、「上がった」とする人は31.2%、「下がった」とする人は26.7%でした。
テレワークによって生産性が下がったという人の中で、1156人が「私生活と仕事の切り替えが難しい」とし、テレワークの抱える問題も浮き彫りになったのです。
仕事とプライベートの空間が同じになったことで、ONとOFFの切り替え方が課題となっています。
共働きゆえの自宅内の軋轢
さらに上げられるテレワークでの弊害として、私生活との切り替えという問題以外にも、家族が同居している場合には、「共働き」という現状からも問題は起こります。
実際私も、出社をせずに家でこもって原稿を書く日などがコロナ前からあったのですが、その際には片手で食べられるような食事だけ用意をし、仕事に没頭していました。
でも、家族が家にいるとそうは行きません。お昼の時間にはお昼を用意しなければなりませんし、テレビ会議中も他の音が入らないようにするために、相手が電話中や会議の時を避けて行うことが必要となります。
もちろん、家が戸建てなどで1階と2階に分かれて仕事ができれば、ある程度の問題は解決するのかもしれませんが、マンションなどの場合、まったく別の仕事をする二人が同じ空間にいることに難しさを感じました。