【空き家問題に取り組む企業5社で“空き家活用交流会”を開催】オープンな情報交換で業界全体の活性化を

去る令和2年9月4日に、空き家事業に取り組む企業によるzoomを利用したオンライン交流会が開催された。

初の試みながら、参加企業にとって想定以上の大きな収穫があったという同イベントについて、主催企業のリベラルソリューション株式会社・光畑さんにお話を伺った。

目次

インタビュイーについて

リベラルソリューション株式会社不動産事業部部長・光畑さん

26歳の時に、デザイナーから不動産営業へ転身

「社会貢献と収益性が両立した仕事がしたい」との想いから、社内ベンチャーで空き家事業を立ち上げる

“出口業者”とのつながりを広げる場になれば

—まず今回の交流会開催のきっかけを教えてください。

そもそもは、空き家を買い取ってくれる“出口業者”を効率的に開拓できないかな、と考えたのがきっかけです。

私自身が空き家物件の仲介をしてきて、出口業者さんによって買える物件の条件に差があるな、ということを感じてきました。

売主さんのために条件の良い買い手を探すにはいろいろな業種の出口業者さんと繋がっている必要がある。

そうした業者さんをどんどん開拓していかなければダメだ、と思ったんですね。

そこで、弊社も利用させていただいているAKIDAS(現在はサービス提供終了)を使って空き家事業に取り組む企業同士、情報交換ができたら、出口業者さんとのつながりが一気に広がるのでは、と和田さん(空き家活用株式会社代表)に相談したところ、快くOKをいただけました。

※全国の空き家情報を集めたデータベースサービス

普段交わる機会のない遠方の事業者同士の交流

—交流会はどういったメンバーでおこなわれたのでしょうか?

都内世田谷区を主なエリアとする弊社と、神奈川、名古屋、大阪、兵庫から1社ずつ、5社で交流しました。

オンラインで開催したことで、普段交わることのない遠方の事業者同士で交流できたので、結果としてとてもよかったと思います。

そもそもの目的だった出口業者さんの共有だけでなく、エリアの違う事業同士で交流できたことで、思っていた以上の収穫がたくさんありました。

“出口業者”だけでなく、物件や買い手の情報共有も

—具体的にはどういった収穫があったのですか?

売り物件の紹介や、買い手の共有です。

「うちでいま、こういう物件を持っていまして…」というお話をしたら、「ちょうどそういう物件を探しているお客様がうちにいるので、ご紹介します」と言っていただけたり。

それから名古屋の事業者さんのお客様が「東京の新宿区に住む娘夫婦が同じエリアで家を探している」というので、「ではうちで空き家を探しておきます」という風に話が進んだりしました。

家を建てるための土地が欲しい、という個人のお客様の“出口”ありきで物件が探せるというのは、とてもありがたいお話です。

遠隔地同士で共同仲介というwin-winの形

都内で空き家物件を探していると、所有者さんが遠隔地の他県に住んでいるケースが2、3割ぐらいあります。

実は、そういった所有者さんが遠方にいる物件というのは、所有者さんも「なんとかしたい」というニーズが高いので、確度の高い物件なんですよね。

だから訪問してお話しさせてもらいたいのは山々なんですが、出張費がかかるのでどうしても後回しになってしまいます。

そこで今回の交流会を通して見えてきたのが、所有者さんの居住地にある事業者と物件所在地の事業者が連携して仲介を行う「共同仲介」という形。

つまり、所有者さん側の事業者が飛び込み営業を行って、所有者さん=売り手側の仲介をし、物件所在地の事業者は“出口”を探して買い手側の仲介になって、という風に役割分担をするんです。

それで、手数料を事業者同士で折半すればどちらの利益にもなり、遠方の所有物件の処分に悩む方のニーズにも応えられる。本当にwin-winの形の取り組みができるのではないか、という発見がありました。

みんな試行錯誤しながら空き家事業に取り組んでいる

また、ある事業者さんからは「AKIDAS(現在はサービス提供終了)から物件情報を得て所有者さんにたくさんDMを出しているんだけど、反響がほとんど無くて悩んでいる」というお話が出ました。

それに対して「うちは飛び込みでだいたい何件行ったら、このぐらいの見込みがあって…」「やっぱり訪問がいいですよね」という話になり、その事業者さんは翌日からすぐに飛び込みに行き、「さっそく見込みが取れました」とメールがあったんです。

空き家事業に取り組む会社で、たぶん成功事例を知っている人ってまだあまりいなくて、みんな試行錯誤しながらやっていると思うんですね。

そういう中で、こういうノウハウやスキームの話をオープンに情報交換できれば、みんなにとって良い事ではないでしょうか。

全国の空き家事業者とつながり、業界を盛り上げたい

—交流会の今後の展開としてはどのように考えていますか?

今回はAKIDAS(現在はサービス提供終了)を使っている会社のみで開催させていただきましたが、今後はもっと興味を持たれた方を幅広く集められたらな、と考えています。

いろいろな業態がある中で空き家事業を選んだ以上、みんな少なからず社会貢献への想いがあるはず。

自社の利益だけ追うのではなくて、同じ志を持った事業者同士でオープンに情報交換し合うことで、きっと業界全体が盛り上がって、それぞれに利益として還ってくると思うんですね。

日本全国の空き家事業者さんとつながれたら面白いだろうな、と思っています。

交流会を重ねて、目標としては47都道府県つながりたいですね。

「空き家活用交流会」に興味を持たれた方は、ぜひコンタクトを取っていただければ、と思います。

【お問い合わせはこちら】↓

リベラルソリューション株式会社 不動産事業部

TEL: 03-5725-1090

参照:https://www.liberal-solution.co.jp/estate/

編集後記

己の利益だけを追求するのでなく、手を取り合って業界全体の活性化を目指せば、それが自分に還ってくる——。

空き家事業に限らず、他のあらゆる業界に通じる言葉のように感じました。(というより、人間関係全般に言えることなのかもしれません)

光畑さんの目指す空き家事業者同士の輪がどこまで広がっていくのか、期待感とともに見届けたい気持ちになりました。

(了)

<「空き家」にお困りの方も、「空き家」に興味が湧いた皆さまへ>

「空き家」は皆様が思うよりも、価値がある、良いものがたくさん

  • 空き家って、こんなに新しいんだ?
  • こんな歴史のある家、最高。しかも、ちょっとのリノベで使えた!
  • こんな素晴らしい環境にある!
  • (逆にここに新築物件は出来ないよな・・・)

そう、「空き家」は【埋蔵不動産】です。お持ちの「未活用不動産」でお悩みの方も、不動産を探されている方も。価値があふれる【埋蔵不動産】として、処理や活用をともに考えてみませんか? まずはご状況、ご要望を整理させていただきます。お問い合わせください。

お問い合わせフォーム:https://aki-katsu.co.jp/contact/            

※私どもは不動産会社でも建築業でもございません。
「未活用物件」「空き家」の情報を自治体さまとの連携などもしながら収集し、関わる方のお悩みに相談する窓口としての専門会社です。
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よくある問い合わせ・お悩み、ご希望

<不動産を所有の皆さま>

  1. 「未活用状態」の不動産をもっていて、困りごとが・・・
  2. うちの実家を、どうやって活用しようか悩んでいる
  3. もっと良い活用の仕方や、使ってくれる方はいないかな・・・

<不動産を探している皆さま>

  • 古民家風な「空き家」が欲しい!
  • 郊外や自然豊かな場所に、移住したい、二拠点生活をしたい
  • DIYをしてよい物件がほしい
  • 不動産会社ではなかなか見つからない希望がある・・・
  • 事業用の物件を探しているが、出回っている物件はすぐに決まってしまってじっくり検討できない・・・

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この記事を書いた人

元月刊誌編集者・元プロキックボクサーのフリーライター。コロナ禍を機に飼い始めた猫に夢中です。

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