【空き家相談事例】隣県に所有する「実家」処分に悩むO様の場合/後編

目次

【空き家処分の相談事例とその後の進展】

隣県に住むご両親が亡くなられ、空き家となったご実家の処分に悩むO様ご夫妻。

前回いただいたご相談では、売却する他にも賃貸という選択肢もあり、賃貸の中でもサブリース(=転貸契約)という形があることをご紹介し、興味を持たれたご様子でした。

(前回記事はこちら

その後、地価や賃料などの近隣の相場の調査結果を踏まえ、どのように話が進んだのか、進展をお伝えします。

【地元業者や路線価から地価の相場を算出】

—前回のお話では、相場や見積りなどを聞いてじっくり検討したい、とのことでしたので、ご所有の空き家の所在地近隣の相場について調査しました。まずは、その結果からお話ししたいと思います。

ご主人:ありがとうございます。どういった具合でしたか?

はい、まずは売却した場合の土地の値段の相場ですが、これがだいたい1坪10万円。

それから、賃貸に出した場合ですが、そのあたりの家賃の相場から言うと4〜5万円ぐらいになるのかな、という結果でした。

奥様:そのぐらいなんですね。

ご主人:じゃあ、うちがだいたい20坪くらいとして、土地の値段は200万円前後ということか。

はい。これは地元の不動産業者さんに聞き取りをして、実際いくらぐらいで土地が売れていますか、賃貸不動産の家賃はどのぐらいですか、という数字なんです。路線価(=宅地が面する道路から算出される価格水準)から計算しても、だいたい一致します。

ご主人:なるほど。じゃあ値段が200万円だとして、それは家は無いものとして更地の場合に200万、ということですよね?

そうですね、あくまでも土地の値段、ということになります。ただ必ずしも、わざわざ費用をかけてお家を取り壊し、更地にした上でないと売ることができない、ということではありません。

そこは買主さんとの交渉次第ですから、土地の相場は200万円です、家もついてます、どなかた買いませんか、という提示の仕方でもまったく問題はないと思います。

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【需要を持つ事業者への声かけを提案】

ご所有の土地の住環境という話になるんですが、市役所が徒歩圏内という立地なんですけれども、他エリアに住宅用として人気のエリアがあるようなんです。

ですので、環境から言うと住宅用に売ったり賃貸に出すというよりも、事務所など事業用に貸し出すという形が良いかもしれませんね、というお話が地元の不動産業者さんからはありました。

奥様:それはたとえば、以前にサブリースのお話を伺いましたが、どこかの不動産会社と転貸契約を結んで、というような形ですか?

そうですね、もちろんサブリースの形態もありますし、私たちの方から直接、事業者さんに「空き家を買いませんか?」という提案をしていく、という形のお手伝いもできるかと思います。

たとえばペット共生型の住宅施設をやりたいとか、住宅型の老人ホームをやりたいとか、そういった需要を持った事業者さんですね。

<次ページ:1日でも早く心配の種をなくしたい>

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この記事を書いた人

元月刊誌編集者・元プロキックボクサーのフリーライター。コロナ禍を機に飼い始めた猫に夢中です。

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