メゾネット物件にはどんなものがある?メリットやロフトとの違いを解説

集合住宅の中で一定の需要をキープし続けるメゾネットタイプの物件。メゾネットは1つの物件の中で階が分かれている部屋のことをいいます。今回は「メゾネットがどんなものなのかよくわからない」という方に向けて、メゾネットの構造やロフトとの違い、メリット・デメリットなどを事例を含めてどこよりもわかりやすく解説します。

目次

メゾネットとは?構造やロフトとの違いを解説

メゾネットとはアパートやマンションなどの集合住宅のうち、1戸の中に複数の階を持つ物件のことをいいます。

メゾネットは1階と2階で空間が分かれていることで集合住宅でも戸建て住宅のような住み心地を感じられます。また、階下に足音や生活音が響いても問題ないため、小さな子どもを持つファミリー層やペットと暮らす方に人気です。

しかしメゾネットタイプの物件は全体に対し多くないため、「メゾネットとは実際にはどんなもののことを指すのか」と疑問に持つ方もいらっしゃるでしょう。

ここではSNSから実際のメゾネットの様子がわかる投稿をご紹介します。

メゾネットアパートの外観はこのようなタイプが多くなっています。

見かけは一般的なアパートと変わりませんが、ドアの数から各子上下の2フロアが専有となっていることがわかりますね。

室内に階段があるのもメゾネットの特徴です。一般的な階段の他に螺旋階段やデザイン性の高い階段など様々なものがあります。室内のどこに階段を設置するかは物件によって異なります。

マンションではペントハウス(最上階)や一部の部屋だけをメゾネットにすることが多くなっています。賃貸ではメゾネットという付加価値があるぶん他の住宅よりも家賃を高く設定でき、経営者の継続的な収入アップにつながります。

メゾネットとロフトの違い

メゾネットとロフトは混同されやすいのですが、この2つには明確な違いがあります。

メゾネットはそれぞれの階が独立したワンフロアであるのに対し、ロフトはフロア内に設置される中二階、あるいは最上階の屋根裏空間を利用した収納スペースです。

ロフトを寝室としたり生活空間として使用したりする方も多くいますが、建築基準法ではロフトはあくまでも収納のための空間と定義されています。そのため、ロフトは「居室部分の2分の1未満」、「高さ1.4mまで」、「窓の設置不可(指定された大きさまでの換気口はOK)」などの制限があります。

本来屋根裏の空間を抜いて作ったロフトは、夏場は日光の輻射熱で非常に暑くなりやすいため、居住空間として利用するためにはクーラーをロフトに当たる向きで設置する、換気口のサイズをギリギリまで大きくするといった工夫がされていることが必須となります。

また、収納スペースであるロフトは、建物の床面積に含まれません。

対してメゾネットの場合は上階のほか階段部分も床面積に含まれるため注意しましょう。

こちらは一般的なロフト付き物件です。ロフトへ上がるために固定の階段を設置すると居室と見なされるため、 取り外しが可能・折りたたみ式など簡易的なはしごを使うのが一般的となっています。

メゾネットのメリットにはどんなものがある?

メゾネットはその独特な構造から、一般的な集合住宅とは違ったメリットがあります。

そのため、物件の数が少なくても昔から一定の需要があるのです。

ここではメゾネットのメリットにはどんなものがあるのかを具体的にご紹介します。

集合住宅でも一戸建住宅のように暮らせる

メゾネットの1番のメリットは、集合住宅でも一戸建てのような暮らしができることです。2階にも窓を設置できるため採光に優れ、開放的な気分を味わえます。また、上階・下階ともにバルコニーがある物件では床面積よりも広々と感じられることもあるでしょう。

戸建の良さを取り入れながらも戸建賃貸より家賃が安い傾向にあるため、1人〜2人暮らしの方にも選びやすくなっています。

足音や生活音などによるトラブルの心配がない

特に小さな子どものいる方にとって、足音や生活音は気になる問題です。

子どもの年齢や性格にもよりますが、子どもは大人のように騒音に気をつけながら生活することはできません。そのため、集合住宅では周囲への配慮から1階を選ぶファミリーが多い傾向にあります。

しかしメゾネットタイプの物件なら階下の住人に気を使う必要がなく、のびのびとした生活を送ることが可能です。子どもが2階で元気に走り回っても、音の影響が強く出やすい階下にいるのは家族のため、気を使い過ぎることなく生活できます。

騒音トラブルが発生しにくい環境のため、帰宅が遅い方や夜勤の方、音に気を使って生活したくないといった方にも適しています。

目的別に生活スペースを分けられる

目的によってスペースを上階・下階で分けられるのもメゾネットの大きな魅力です。

「1階はリビングで2階は寝室」といった一般的な使い方以外にも「1階はリビング兼寝室で2階は趣味に没頭するための部屋」、「1階は家族の生活スペースで2階は子ども部屋」など、住む人のライフスタイルに合わせて柔軟な使い方が可能です。

階が分かれた部屋は隣り合った部屋よりもそれぞれの部屋の独立感が増すため、気分が切り替えやすくなるでしょう。趣味や勉強などに集中したい、没頭したい方にぴったりといえます。

また、店舗使用が可能な物件なら1階でサロンや教室を開いて2階を居住スペースとするといった選択もできます。個人事業主や小規模な事業を営んでいる方にとっては非常に使い勝手が良いのではないでしょうか。

プライベートな空間にできる

メゾネットはフロアで部屋が分かれているため、生活空間とプライベートな空間をきっちりと区切ることが可能です。

たとえば1階をリビング・2階を居室兼寝室にすれば、急な来客があってもプライベートを見せずに対応できます。「急いで片付けたものの片付けていない部屋が見えてしまった」といったことが起こらないないので、来客の多い方にとっては安心できるでしょう。

また、2人で住む場合には互いのプライバシーを尊重し、適度な距離感を保って生活しやすくなります。

造りがおしゃれ

メゾネットの物件は上下に分かれた開放的な造りとなっているため、それ自体をおしゃれと感じる方も多いでしょう。ワンフロアの住宅とはそもそもの構造が異なるため、まったく違う暮らしを楽しむことができます。

最近ではデザイナーズメゾネットも多くなっており、おしゃれな暮らしを楽しみたいという方におすすめです。

<次ページ:メゾネットのデメリットにはどんなものがある?>

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この記事を書いた人

ボイストレーナー兼ライター。生活をより良く、快適にする記事を中心に様々なジャンルで執筆しています。YoutTubeで誰でもできる3分ボイトレ動画配信中です。

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