なぜ、倉庫なのか?空き家を倉庫として活用するためのトリセツ

目次

トランクルームかレンタル収納スペースか?!

実際に空き家を倉庫として活用するにはどのような設備を用意すればよいのでしょうか?

これを解説する前に抑えておかなければならないものがあります。

それは、「トランクルーム」と「レンタル収納スペース」の違いについて!

ここでは、倉庫を事業として経営する場合に抑えておきたい基礎知識と関連法律を具体的に解説をしていきます。

<トランクルームとレンタル収納スペースのここが違う!>

両者は名前が似ているので一般消費者からすると同じように感じますが、法律も預けられるものも保証も実は全く違います。

空き家を倉庫として活用すると決めたら、次はどちらで経営していくのか決めることになります。

どのような違いがあるのかを具体的にみていきましょう。

営業形態運営会社契約
トランクルーム倉庫会社寄託契約
レンタル収納、収納スペース不動産会社賃貸借契約

ここまでを見て頂くと何となくイメージが掴めた方もいると 思いますが、トランクルームは倉庫業として「国の認可を受けて寄託契約によって」荷物をお預かりします。

一方、レンタル収納、収納スペースは「国の許可は必要なく、賃貸借契約によって」利用者がそのスペースを借りて、住むのではなく荷物を置く場所として使っているというイメージです。

この違いは、サービス内容にも強く表れています。

営業形態利用時間荷物の出し入れ荷物の保証
トランクルーム営業時間内*1事業者の立ち合いが必要あり*2
レンタル収納、収納スペース24時間利用可能利用者が自由に出し入れすることができるなし

*1:営業時間外は別途加算料金がかかる場合があります。

*2:トランクルームは倉庫業法によって荷物の保証が事業者に義務付けられています。

利用者側から見れば、預ける荷物によってセキュリティを重視する場合はトランクルーム、セキュリティは一般の住宅と同程度で自由に出し入れをしたい場合はレンタル収納、収納スペースということになります。

<倉庫を経営する際の関連法律>

①借地借家法

こちらは、不動産業法に基づいてレンタル収納、収納スペースを経営する際に遵守しなければならない法律です。

不動産を有料で貸し出す場合、オーナー優位となって借り手が損害を被らないよう、借り手の権利を保護するための法律です。

契約更新を正当な理由なく断ることができないなど、不動産を賃貸に出す場合に近いです。

②倉庫業法

こちらは、倉庫会社として利用者と寄託契約を結びお荷物をお預かりするトランクルームを経営する際に根拠となる法律です。

「倉庫(トランクルーム)を経営する場合は、国土交通大臣の行う登録を受けなければならない」とあり、登録申請書を作成して許可を取らなければ営業することができません。

ただし、書類や設備に不備がなければ審査は通りやすいので、登録制を理由に諦める必要はありません。

③都市計画法

土地にはその用途が都市計画法によって定められています。

所有する空き家の立地が「市街化区域」か「市街化調整区域」かによって、倉庫業を営めるかが変わってきます。

市街化区域の場合は倉庫を業として行うことができますが、市街化調整区域では倉庫を業として行うことが規制されています。

ご自身の空き家がどの用途区域に立地しているのかを事前に調べておきましょう。

まとめ

空き家と聞くと住宅を思い浮かべる方が多いと思いますが、店舗や事務所なども空き家対策特措法の対象となることを解説してきました。

また、店舗や事務所ではなくても、築古物件であったり、立地条件が悪いと中古市場が成熟していない日本ではなかなか借り手・買い手がつかないのが現状です。

放置していても固定資産税をはじめ各種税金はかかり、特定空家認定をされないためには適切な管理が必要です。

万が一、管理を怠った空き家を原因とする事故が起こった場合、損害賠償は大きなリスクとなります。

この記事では、数ある空き家活用法の中から特に「倉庫業」をピックアップ。

根拠となる法律から、トランクルームとレンタル収納スペースの違い、提供するサービスなどを具体的に解説。

初期投資が少なくて済み、人が住む形態ではないゆえのメリットも大きい人気の活用法です。

とはいえ、一人で始めるには大変。また、所有する空き家が遠方にある場合は対応も難しいでしょう。

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※私どもは不動産会社でも建築業でもございません。
「未活用物件」「空き家」の情報を自治体さまとの連携などもしながら収集し、関わる方のお悩みに相談する窓口としての専門会社です。
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この記事を書いた人

リラクセーションサロン・大手コンビニ・福祉業界と異色の経歴を持っています。今は田舎に戸建てを借りて都内と二拠点生活するフリーライターです。

次世代が活躍できる舞台づくりをフィールドワークにしています。

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