空き家の所有者

固定資産税が6倍!?「空き家=実家」の相続前に知りたい、税金や法律のあれこれ

「実家」や「空き家」を相続する準備、できているでしょうか?急激な社会変容や価値観の変化に伴い、日本は「大空き家時代」を迎えます。地方の過疎地域はもちろん、人口流入の激しい都内でも、空き家は深刻な社会問題の様相を呈しているのです。
近い将来、「空き家=実家」を相続する人も多いはず。「空き家=実家」を放置すれば、せっかくの「不動産資産」が「負の資産」に?!そうなる前に、空き家を相続する上で知っておくべき固定資産税や相続税、法律について一緒に紐解いてみましょう。

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あなたが相続する「空き家=実家」は負の資産?!

相続した「不動産資産」が「負の資産」になるカラクリ事実

日本に「空き家」が増えていくのには様々な要因が絡んでいます。少子高齢化による人口減少、核家族化、日本に古くから根付く新築マイホーム信仰、税制上の問題など。

昭和から令和にかけ、物凄いスピードでテクノロジーは発達し、家族や家に対する価値観が変容する中、「空き家」問題は深刻味を帯びてきています。

あなたが相続する「実家」は、将来「空き家」となりますか?

筆者の「実家」はその可能性が高いです。両親が健在している今のうちから、「空き家=実家」を相続した場合のシミュレーションをしておくことは賢い選択です。

「特定空き家」や「放置空き家」という言葉を聞いたことがありますか?

相続した「空き家=実家」を放置しい、自治体により「特定空き家」に指定された場合、2015年に施行の「空家等対策特別措置法」に基づき、固定資産税の増額や物件の強制退去などの処置が取られます。強制退去になった場合の金銭的な負担は、「空き家=実家」の所有者に課されます。

つまり、「空き家=実家」を相続しそのままにしておくと、金銭的な負担はもちろんのこと、周辺環境の悪化、、災害による家屋の破損や倒壊リスクの増大、ご近所トラブルなども起こりえます。

「空き家=実家」を放置すれば、せっかくの「不動産資産」が「負の資産」となってしまうのです。

「空き家=実家」を相続したら発生する税金を知る!

①固定資産税

固定資産税とは、固定資産を所有する人に課される地方税のことです。
もちろん「空き家」も例外ではありません。土地と建物の両方にかかる税金であり、「空き家」を所有し続ける間、ずっと納める義務があります。

市町村から発送される「固定資産税納付書」に金額の記載があるので、相続予定の「実家」の固定資産税を簡単に調べることは可能。
3年に1度、市町村による見直しはありますが、およその金額を事前に把握しておくことは大切です。

②相続税

相続税は、遺族から相続した土地、建物、預金、車などの遺産を相続した際に発生する税金です。
「空き家」も当然、不動産の遺産としてカウントされ課税対象となります。

一つ一つの遺産に別々に課税されるのではなく、全ての課税対象遺産の総額が基礎控除額を超えた場合に納税義務が発生するのです。

相続税の基礎控除額最低ラインは、3,600万円。課税遺産総額が3,600万円を超える場合は、相続税について対策を講じておく方が賢明です。

③都市計画税

都市計画税とは、固定資産税とは別に、都市計画事業や土地区画事業のために納める地方税のことです。

市街化区域内に土地・建物を所有する人に課されます。都市計画税が必要な地域では、「固定資産税納付書」に合わせて記載があるので、都市計画税についても事前に把握しておきましょう。

参考:https://aki-katsu.co.jp/lab/「空き家」を相続する前に知っておきたい、相続/

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どうして固定資産税が6倍になるの!?

固定資産税が増額されるのは「特定空き家」が対象!

固定資産税や都市計画税は、住宅用の土地であれば「住宅用地の特例措置」があります。
これにより、固定資産税の場合は課税標準の1/6、都市計画税の場合は1/3となります。

更地にした方が税金が上がるカラクリも「住宅用地の特例措置」にあります。

固定資産税が最大で6倍になってしまうのは、この「住宅用地の特例措置」を受けることのできなくなった「放置空き家」です。

税制上増え続てしまった「放置空き家」

「空き家」を解体し更地にするよりも、そのまま放置しておく方が税制上有利になることから、「空き家」は長年の間、放置され続けてきました。

現代の日本では、廃墟化した「空き家」を見つけることは難しいことではありません。
「放置空き家」は様々な悪影響を及ぼすことから、政府も対策を講じ、2015年に「空家等対策特別措置法」が施行されたのです。

あまりに状態の悪い「放置空き家」は「特定空家等」に指定され、厳しい処置が取られるようになったのです。

【参考資料】 「特定空家等」とは、 倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態 著しく衛生上有害となるおそれのある状態 適切な管理が行われないことによ著しく景観を損なっている状態 その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態 にある空き家等をいう。(2条2項)

引用:国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html

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