東京都の「空き家」の現状
人口流入の多い東京都であっても、「空き家問題」は他人事ではありません。
2018年に実施された総務省統計局の調査では、東京都の空き家率は10.6%となっており、決して低い数値ではありません。
核家族化が進む現代では、お年寄りの方が老人ホームなどの施設へ入所するケースも多いです。
東京都に住む、「団塊の世代」が後期高齢者となる2025年以降には、東京都の「空き家」は、さらに増える可能性があります。
東京23区の足立区の実情を見てみよう!
「空き家問題」の中でも、特に深刻な問題は、「放置空き家」の増加です。
老朽化の激しい「放置空き家」は、周辺環境に及ぼす悪影響だけでなく、地震や台風など自然災害の多い日本では、倒壊する恐れもあります。
倒壊や破損した家屋によって、近隣の住民の方が怪我をするケースも報告されています。
東日本大震災を契機に、政府も対策に乗り出し、2015年には、「空き家特別措置法」が施行されました。
これにより、「放置空き家」に対する監視の目は厳しくなってきています。
「空き家特別措置法」が施行されて以降、足立区では積極的に「空き家」の独自調査が実施されてきました。
その結果、北千住駅界隈の千住曙町、柳原、千住橋戸町に「空き家」が密集していることが判明したのです。
北千住駅と言えば、最近では若者も増え賑わっているイメージでしたが、「空き家」が多いことは意外な事実です。
戸建ての「空き家」が多いことに加え、老人が一人で暮らす古い木造家屋である「空き家予備軍」も多くあることも調査結果に出ています。
参考:https://www.city.adachi.tokyo.jp/documents/29217/akiya-houkokusyo_1.pdf
足立区の「空き家」への問題意識の高さ!
足立区のホームページには、「空き家の取り組みについて」詳しくわかり易く記載があり、熱意を感じます。
「空き家をほったらかさないで」という特別なリーフレットも作成し、「放置空き家」に対する住民の意識を高める努力をしています。
また、2011年には国に先駆けて、「足立区老朽家屋等の適正管理に関する条例」と「足立区生活環境の保全に関する条例」を施行しました。
先程の章で説明した、足立区独自の「空き家の実態調査」の報告も含め、真摯に「放置空き家」と向き合っていることが分かるホームページです。
「空き家」を所有する人へのメッセージも強く、「再生」するのか「取り壊す」のか、選択肢を簡潔に提示しています。
「空き家」所有者に対するその後のフォローやプロセスも整っており、相談する部署も明確に記載してあります。
参考:https://www.city.adachi.tokyo.jp/juutaku/machi/jutaku/akiya.html
足立区の行政と民間が連携した成功例
〜千住Public Network EAST〜
インターネットのホームページに注力し、情報を発信するだけでは、ネットに弱い高齢者にはアプローチできません。
「空き家」を所有している又は「空き家予備軍」である古い木造家屋に住んでいる多くの高齢者に、「空き家」に対する意識や対策を伝えることは、日本の「空き家問題」を解決する上で必要不可欠なこと。
足立区では、区の行政と不動産会社、商店街関係者や税理士が一体となり、「空き家」の密集していた、北千住駅東口周辺に「空き家」のプラットホーム「千住Public Network East」を展開しています。
「千住Public Network EAST」では、定期的に「空き家」の個別相談会を開いたり、「空き家」活用のアイディアを募集するコンペなど、「空き家」に関するワークショップを開催し、「空き家事業」の活性化を行っています。
実際、2017年の立ち上げ以降、6棟の「空き家」が再生し、延べ530人の人々が「千住Public Network EAST」のイベント等に参加しています。
ネット上の空間だけでなく、実際に「空き家」に関して集える場があることは大きな安心感を与えます。
メールや電話より、人と実際に触れ合え相談し合えることはネット社会に疎い高齢者にとっては親近感のあるツールです。
参考:https://senjupublicnetwork.com
足立区の成功例から見えてきたもの!
行政と民間の連携で双方のマイナス面を補える
区の行政機関と民間の業者がタッグを組むことで、市民の方に与える安心感が高まります。
「空き家」所有者の中には、民間の業者に対しては詐欺などを警戒している人も多いです。
「空き家再生事業」を行いたい、民間企業にとっては、行政機関と連携した方が話を聞いてもらいやすくなります。
スピードの遅い行政だけで全て「空き家再生事業」進めるよりも、瞬発力のある民間企業の方が、より早く柔軟に「空き家」活用に対応でき、またノウハウや情報も多く蓄積している場合があります。
垣根を超え皆で取組むことが「空き家」問題解決への近道
「空き家」問題を、所有者だけの責任問題として考えるのではなく、町や市が一体となり解決へと導くプロセスが大切。
「空き家」は、その土地で暮らす人々の資産でもあり、有効に生かすことが人々の生活を潤し、地域の活性化に繋がることを認識してもらうことが重要です。
「放置空き家」をなくすことは、私達ひとりひとりの未来への責任です。
持続可能な社会の実現への必要不可欠なステップでもあります。
「空き家」に対して無関心な人を減らし、それぞれがそれぞれの立場で「空き家」と向き合う必要があることを知ってもらう必要があります。
足立区の成功例を足掛かりに私たちも動き出そう!!
日本で生活する以上、避けては通れない「空き家問題」。
所有していなくとも、「空き家」は日常に溢れています。
至る所で廃墟化した「空き家」を目にすると、心は痛みます。
「空き家問題」の解決に向けて、そろそろ本腰を入れて一歩踏み出す時が来ています。
自分の所有する「空き家」だけではなく、町で見かける「空き家」についても、関心を持ちはじめたら、「空き家活用株式会社」の扉を開いて下さい。日本の「空き家問題」に真摯に立ち向かう、仲間ときっと出会えます。
(了)
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<「空き家」に興味が湧いた皆さまへ>
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「空き家」は皆様が思うよりも、価値がある、良いものがたくさん
- 空き家って、こんなに新しいんだ?
- こんな歴史のある家、最高。しかも、ちょっとのリノベで使えた!
- こんな素晴らしい環境にある!
- (逆にここに新築物件は出来ないよな・・・)
そう、「空き家」は【埋蔵不動産】です。お持ちの「未活用不動産」でお悩みの方も、不動産を探されている方も。価値があふれる【埋蔵不動産】として、処理や活用をともに考えてみませんか? まずはご状況、ご要望を整理させていただきます。お問い合わせください。
お問い合わせフォーム:https://aki-katsu.co.jp/contact/
※私どもは不動産会社でも建築業でもございません。
「未活用物件」「空き家」の情報を自治体さまとの連携などもしながら収集し、関わる方のお悩みに相談する窓口としての専門会社です。
https://aki-katsu.co.jp/
よくある問い合わせ・お悩み、ご希望
<不動産を所有の皆さま>
- ・「未活用状態」の不動産をもっていて、困りごとが・・・
- ・うちの実家を、どうやって活用しようか悩んでいる
- ・もっと良い活用の仕方や、使ってくれる方はいないかな・・・
<不動産を探している皆さま>
- ・古民家風な「空き家」が欲しい!
- ・郊外や自然豊かな場所に、移住したい、二拠点生活をしたい
- ・DIYをしてよい物件がほしい
- ・不動産会社ではなかなか見つからない希望がある・・・
- ・事業用の物件を探しているが、出回っている物件はすぐに決まってしまってじっくり検討できない・・・
お問い合わせフォーム:https://aki-katsu.co.jp/contact/
※私どもは不動産会社でも建築業でもございません。「未活用物件」「空き家」の情報を自治体さまとの連携などもしながら収集し、関わる方のお悩みに相談する窓口としての専門会社です。