ご両親から相続した中古物件。
古くて借り手がつかないからと諦めていませんか?
分からないまま放置していても、デメリットやリスクは多いもののメリットはありません。
せっかくの資産効果的なリノベーションを施して収益化させてみませんか?
この記事ではリノベーションとは何か。基本的な意味から効果的なリノベーションの方法。
そして、筆者の親戚が成功した事例を交えてご紹介していきます。
リノベーションとリフォームの違いとは?
日本では「改装」といった場合、ほとんどの方がイメージするのは「リフォーム」だと思います。まずは、リノベーションの意味とリフォームとの違いを解説していきます。
リノベーションとリフォームの違い
本来、「リフォーム」という言葉は「改革」といった意味をもち、建築関連の用語ではありません。日本では「リフォーム」という言葉が企業の広告などで先に使われたため、定着しました。
しかしながら、「改装」を意味する英語は「renovation=リノベーション」という言葉が正しいです。
一般社団法人リノベーション協議会による定義
一般社団法人リノベーション協議会(旧:リノベーション住宅推進協議会)は、今では一般的となってしまった「リフォーム」と「リノベーション」を以下のように定義して分けています。
- リノベーション・・・基礎工事に関わる大規模な修繕や工事
- リフォーム・・・・・表面的な改装
参考:一般社団法人リノベーション協議会HP https://www.renovation.or.jp/
リノベーション>リフォームを覚えておけば間違いなし!
リノベーションとリフォームの意味の違いの一例として、リノベーション協議会の定義をご紹介しましたが、建築関連の企業すべてがこの定義を採用しているわけではありません。
なので、リノベーションがリフォームを包含する大きな意味として捉えておくのが間違いがないです。
しかしながら、決まった定義がないため、細かく見ていくとその意味合いは主に以下の3つの使われ方があります。
- 内装の貼り替え
- 設備の入れ替え
- フルリノベーションもしくはスケルトンリノベーション
※スケルトンリノベーションとは、建物の骨組みだけを残して、壁などをすべて取り払い設計から見直すリノベーションのことを指します。
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リノベーションを行うメリットとデメリット
リノベーションを行うメリットはどのようなものがあるでしょうか。所有している物件にリノベーションを施すかどうかは悩むところだと思います。ここでは、リノベーションをすることのメリットとデメリットを具体的に解説していきます。
リノベーションを行うメリット
【所有者の方】
①フルリノベーションの場合は建物の基礎部分を補強することができるので、物件の寿命を 延ばすことに繋がる。
②制限はあるものの、間取りの変更など設計を偏向することができる。
③リノベーションを行った場合、リフォームローンとして物件のローンとは別に分割して支 払うことが可能になる。
【中古物件で新たに事業をお考えの方、賃貸で中古物件に住みたい方】
①物件費用を安く抑えることができる。
→安い中古物件をお探しの場合、リノベーションが必要な古い物件ほど価格は安く抑える ことができます。
→リノベーション規模にもよりますが、リフォーム程度の場合はリノベーションしたとし ても中古物件。新しい設備の住宅に安い費用で借りることができます。
リノベーションを行うことのデメリット
①物件が築年数が古いほど、改修工事と同程度のフルリノベーションが必要になるので、費 用がかさむ。
②スケルトンリノベーションを行う際は特に「事前計画」が重要。
→設計や間取りを変更する工事をする場合、中心となる工事に付随して配管工事や電気回 線の工事などが必要な場合があります。これらを念頭に入れて同時に工事をいれないと 別途工事が必要になり、費用がかさみます。
③メリットでお伝えした「リフォームローン」ですが、リノベーション費用を分割して支払 えるとはいっても、借入が増えることには変わりないので、負担は大きくなります。
リノベーションすると効果的なポイントは?
メリットと共にデメリットも大きいリノベーションではありますが、皆さんが一番お知りになりたいポイントは、「どのようなリノベーションが収益化に繋がるか」ではないでしょうか。
物件や立地、築年数などの諸条件で一概には言えませんが、効果的に作用するリノベーションとそうではないリノベーションとがあります。ここでは、そのポイントに絞ってご紹介をしていきます。
防音設備の導入
これは特に、アパート・マンションに効果的なリノベーションです。特に木造で築年数が経過しているアパートは、隣室と上下階の音が気になるもの。逆に築古物件でも防音がしっかりしていれば、満室を維持できるほど効果的なポイントです。
断熱設備の敷設
これは建物の基礎部分に手を加えなくても簡易的にできる工事でもあります。賃貸物件の場合は耐久性も踏まえて素材はある程度吟味したほうがいいですが、材料費だけで考えれば一室2万円程度から可能です。
また、中古の戸建ての場合、地域や立地にもよりますが底冷えなどがあると、暖房等で光熱費がかさむため、長期間借り手がつくための条件にもなります。
台所・風呂・トイレ等の水回り
水回りは肌が接する場所であり、衛生面が気になるところでもあるので、高度な設備を入れる必要はありませんが、「清潔」であることは重要です。また、火災保険に加入をしてもらっても、いざ火災が起きれば莫大な損失となります。
キッチンはガスからIHへ移行されるのがおすすめです。
内装
これは賃貸と分譲で多少違いがあります。分譲マンションや戸建ての売家の場合は、シンプルでデザインのないホワイトやグレーの内装に張り替えるのが効果的です。
水回りと似たニュアンスではありますが、クロスなどの内装はにおいを吸います。「清潔さ」と「原状復帰」のためのリノベーションは積極的に入れることをおすすめします。ただし、購入者が入居後好きなようにアレンジする可能性が高いので、オシャレなクロスなどを費用をかけて工事しても無駄になる場合が多いです。
賃貸の場合は、「耐久性」と「デザイン性」を兼ね備えたリノベーションを入れるのがおすすめです。ただし、現代の主流は「シンプル」なので、あまり凝ったものではなく、自然を意識したシンプルなモノトーンの内装にされるのがよいでしょう。