「団地リノベーション」という言葉を知っていますか?戸建ての「空き家」問題が顕在化している今、「団地」も例外ではありません。
そんな中、「団地」を自分のライフスタイルに合わせオシャレにリノベーションし、快適な暮らしを実現している方が多くいます。マンション購入や一軒家を建てるより安価でありながら、自分好みに住まいをアレンジできる「団地リノベーション」について詳しく解説します。
「団地リノベーション」という方法も手段の一つ
今、「団地リノベーション」が熱い!
東京や神奈川といった大都市では、人口流入が止まらず、人口増加に伴う住居不足が問題となっています。そこで、新たに注目されるようになったのが「団地」です。
「団地」は、戦後の著しい経済成長の一貫として、各都市に建設された機能的な集合住宅です。「団地」をオシャレにセンス良くリノベーションして暮らす人が増えてきており、「団地リノベーション」の人気が高まってきているのです。
「団地リノベーション」で、マイホームを手に入れる!?
誰しもが一度は憧れたことがある「マイホーム」。土地や建物を一から購入し建てるには、膨大な費用や時間、労力が必要です。
ですが、「団地リノベーション」であれば、元からあるものを再利用するので、費用や時間、労力が一からはじめるよりは削減できます。
また、持続可能な社会の実現といった観点からも、土地や建物を再利用するということは、価値あるものです。「団地」であっても自分好みにリノベーションをして、自分のライフスタイルに適したオリジナルの「マイホーム」を手に入れることが可能なのです。
そもそも「団地リノベーション」ってどういうこと?
「団地」と「マンション」の違い
「団地」とは、産業の効率化を図るために、計画的に区画整備された集合住宅のことです。現在の都市再生機構(UR都市機構)の前身である、日本住宅公団による「公団住宅」や地方自治体が低所得者向けに運営している「公営住宅」を指しています。
マンションも同じ集合住宅ですが、ただ居住する建物が集まっているのがマンションであり、「団地」のように、区画を計画的に設計したものではありません。
「団地リノベーション」の際に用いられる「団地」は、都市再生機構(UR都市機構)が提供している、UR物件、UR賃貸住宅と呼ばれているものになります。
「団地リノベーション」するための2つの方法
- 「団地」にある住宅を購入し、リノベーションする
- 「団地」にある賃貸住宅を借りて、リノベーションする
都市再生機構(UR都市機構)にある物件は、購入することも賃貸として借りることも可能で、賃貸であってもリノベーションができるものがあります。
「DIY」をしながら暮らす
「団地リノベーション」には、自分でDIYをしながら暮らすという方法もあります。団地再生を目指している都市再生機構(UR都市機構)では、DIYなどを推進しています。実際、家賃3カ月分が無料になったり、原状回復が免除されたりといった、DIYを推奨する施策もあります。自分好みにちょっとずつ家を変えながら暮らす楽しみが味わえます。
参考 UR-DIY:https://www.ur-net.go.jp/chintai/diy/
「団地リノベーション」のメリット・デメリット
【メリット】
「団地リノベーション」のメリットとしては、以下の4つが挙げられます。
① 価格が安い ② 安心できる環境 ③ 建物が丈夫 ④ コミュニティが希薄でない |
①価格が安い
「団地」は中古物件なので、新築の物件を購入するよりも当然、価格が安くなります。 築年数などの条件によっては、安価で購入できる可能性もあり、リノベーション費用 を考慮しても、リーズナブルにマイホームを手に入れることができます。
②安心できる環境
団地はただ建物を建てるだけでなく、広い区画を整備してより良い生活環境になるよ う設計されています。緑が多くあったり、公園があったりと安心して暮らせる生活環境 が整っています。
③建物が丈夫
団地建設には「壁式工法」が使われています。「壁式工法」は、柱と梁で建物を支えるのではなく、鉄筋コンクリートの面で支える仕組みになっています。強度や耐震性が強い設計になっており、安心できます。
参考:http://www.higashinihonjutaku.co.jp/company/branch/topics/detail.php?branch=16&ofs=0&lmt=10&id=6149
④コミュニティが希薄でない
住居数の多い「団地」では、自治会が存在しているところが多くあります。住民同士の交流も盛んです。隣人がどんな人かも分からないという希薄なコミュニケーションではなく、昔懐かしい地域で協力する形があります。
デメリットから考える留意点
費用やリノベーション内容の計画をじっくり立てることももちろん大事ですが、建物の築年数や耐震性・耐久性の他、地域の環境、住民同士の雰囲気も考慮する必要があります。また、「団地」には、建て替え計画がある「団地」も多くあるので、リノベーションしてすぐに建て替えとならないよう、建て替えの有無や時期についても調べておくことも重要です。