空き家をスケルトンにするメリットとは? 空き家をリノベーションしてフル活用

目次

空き家をスケルトンにする際の落とし穴

スケルトン工事中に不具合乱発の空き家とは

空き家の購入をし、いざスケルトン工事をしてみたら不具合が乱発…では、せっかくコストを抑えて手に入れた空き家が一転、金食い虫となってしまいます。
そうなっては、賃貸に出すにしても赤字ですし、住む家としても予想以上のお金がかかってしまい、最悪手放すことになってしまう場合も。
そうならないために、空き家をスケルトン工事した際に発覚しやすい落とし穴について説明します。

シロアリ、害虫

空き家が古家であればあるほど、木造の家が多く、木造住宅で一番多いトラブルはシロアリです。
スケルトン工事をして、基礎を利用してリフォームしようと思ったら、シロアリの食害に合い、基礎がまったく使えず、シロアリの駆除費用、基礎の補修工事費用が追加となってしまうことも。

電気周りや水回りの劣化

空き家の内見をする際に、つい内装に注目してしまいますが、大事なのは電気周りや水回りのチェックです。
電気の配線が切断されていたりしますと、漏電の原因となり、最悪火事になる場合もありますし、水道管も長く使わないと水道管の内部が錆びつき、錆びた部分から破損してしまいます。電気の配線は戸建ての場合、比較的金額はかかりませんが、水回りの配管補修工事は30万円前後かかる場合もあります。

雨漏り、ひび割れ

空き家のトラブルでやっかいなのは、雨漏りです。
物件を見に行く場合、つい晴れた日を選びがちですが、晴れた日では雨漏りは見つかりません。
壁に雨染みがあれば別ですが、窓枠のコーキング剤の劣化などにより、台風や雨の日だけ窓枠から雨が入り込み雨漏りする場合も。
その他にも、屋根や壁のクラックから水が入り込み、天井の中でカビが大発生していることなどもあります。雨漏りの具合を見るためにも、何度か空き家に足を運ぶことが必要です。
雨漏り補修は、一般的には数万円~50万円ほどと言われていますが、雨水で腐ったり傷んだりしている家の箇所によって金額は大きく変わるので、注意が必要です。

必要経費!インスペクションの大切さ

「スケルトン工事は家を建て直すようなものなのだから大丈夫だろう」と思い込み、建物のチェックをせずに空き家を購入するのは非常に危険です。
空き家を購入する際には、住宅の劣化状況、欠陥の有無などを診断するインスペクションを利用しましょう。
インスペクションの価格は、5万円~10万円。
購入前にも関わらず金額がかかりますが、この約10万円を支払うことで、その先の大きな損失を出さないで済みます。(家の構造や坪数によっては10万円以上かかる場合もあります)空き家の購入を検討する際には、インスペクションの費用は必要経費なのです。

空き家をリノベーションするための業者選び

契約書を用意してくれる業者を選ぶ

リノベーションやリフォーム業者の中には、信じられないことですが、契約書を用意しない業者がいます。ちょっとした壁の張り替えや、キッチン周りのリフォームなどは数日間で終わっってしまうため、昔からの業者の場合契約書が無いところもあるようです。リフォームの契約は、施工内容はもちろん、工事費や工期、保証など…決めておくべきことはたくさんあります。そうした契約の内容を忘れないように書面で残しておくためにも契約書は必要です。
大きな金額をかけて行う工事ですので、見積もり書だけではなく、きちんと契約書を用意してくれる業者を選ぶことは必要不可欠です。

リフォーム瑕疵(かし)保険に加入している業者を選ぶ

リフォーム瑕疵保険とは?

リフォームや、リノベーション工事を依頼する際に見落としがちなのが、業者の「リフォーム瑕疵保険」の加入有無です。
なんだか難しそうな名前の保険ですが、瑕疵保険とは住宅のリフォームにおいて、「検査」と「保証」がセットになっている保険のことです。

リフォーム瑕疵保険に加入していない業者に頼むと!?

リフォーム瑕疵保険の加入は任意なため、加入している業者と、加入していない業者が存在します。
空き家を購入し、リフォームの際に「雨漏りなし」と見積もり書に記載があったので安心をしていたら、台風で雨漏りが発覚。どう見てもこの家を引き渡す前から雨漏りがあったようなのに、リフォーム瑕疵保険に加入していない業者だったがために、保証してもらえず泣き寝入りすることに…。
そうならないためにも、リフォームやリノベーション工事を依頼する業者は、リフォーム瑕疵保険に加入している業者を選びましょう。

リフォーム瑕疵保険に入っていれば、業者が倒産しても大丈夫

リフォームやリノベーション工事を依頼する際に、大手ではなく小さな工務店に依頼する方もいらっしゃると思います。
その場合業者が倒産してしまっても、リフォーム瑕疵保険に加入している業者に工事を依頼していれば、倒産後も保険会社に保険金を請求することが可能です。
リフォーム瑕疵保険に加入している業者を知りたい場合は、一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会のホームページで調べることができます。
一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会
https://www.kashihoken.or.jp/

契約書や見積もり書に問題がないか調べる方法

見積もりや、契約書、リフォーム瑕疵保険など、書類の見方が分からない場合は、(公財)住宅リフォーム・紛糾処理支援センターが運営する「住まいダイヤル」を利用しましょう。
相談事例の検索などもできるので、ご自分にあった相談が可能です。
(公財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター
http://www.chord.or.jp/

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この記事を書いた人

雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。

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