相続した「空き家」をリフォームするメリット!
実家を相続した時点で「家」は、既に老朽化が進んでいる場合が多いです。両親世代と令和の時代では、生活様式も大きく変化を遂げました。
例えばトイレが和式から洋式へ、バスルームやキッチンも大きく違います。
「実家」を見直し、一度リフォームを施すことには、様々なメリットがあります。
「売る、使う、貸す」の全てにおいてリフォームしておいた方がいいと言えます。
老朽化の進んだ古い住みにくい「家」より、リフォームして小綺麗にしてある「家」の方が誰もが好印象を持ちます。
実際、筆者の暮らす町の「空き家バンク」に掲載されている「空き家」も築年数は古くとも、トイレやリビングなどをリフォームし住みやすそうな「家」はすぐに借り手や買い手が見つかっています。
第二の生活拠点として別荘として自分で使う場合にも、リフォームをした方が絶対に足を運び安くなります。
「せっかくリフォームしたのだから、自分好みにリフォームできたし」と心持ちも軽くなり自然と2拠点生活(デュアルライフ)を楽しめるかもしれません。
それだけでなく、「家」の安全性も高まります。リフォームの際に、耐震性や耐久性を補強すれば災害での倒壊リスクも軽減できます。
リフォームすることで、新しく生まれ変わった「家」は、生き生きとして清潔感もあり、空き巣や放火などの犯罪の標的にもなりにくく、犯罪に巻き込まれる可能性も減らすことができるのです。
リフォームすることで、暮らしやすく、安全性と清潔感が高まり、結果として資産価値も向上します。
リフォーム費用はどのくらい??
よし!「実家」をリフォームしようと一念発起しても、気になるのはその費用です。
一概にリフォームと言っても、部分的にリフォームするのかフルリフォームするのか、リフォームする箇所やデザインによってもかかる費用は様々です。
一般的な、フルリフォームにおいても約500万〜1,500万と幅があります。
【参考】部分的リフォームの目安 | |
リフォーム箇所 | リフォーム相場 |
キッチン | 100万〜150万 |
浴室 | 100万〜120万 |
洗面台 | 20万〜30万 |
トイレ | 30万〜40万 |
リビング | 100万〜150万 |
ダイニング | 60万〜90万 |
フローリング・床 | 60万〜90万 |
屋根 | 50万〜100万 |
外壁 | 90万〜120万 |
耐震 | 50万〜250万 |
参考:https://www.mlit.go.jp/common/001132800.pdf
参考:ホームプロ https://www.homepro.jp/hiyou/
リフォーム費用が高額になる要因って何!?
リフォームが高くなってしまう要因の一つに、1981年以降の建物かどうかがあります。
建築基準法が旧耐震基準から新耐震基準に変わったのが1981年です。
それより前に建てた家は、耐震性が脆い可能性があるので、新基準に合わせた耐震強度のためのリフォームが必須となります。
リフォームをする前に、耐震性の診断を行い、「実家」に耐震補強のリフォームが必要かどうか知っておきましょう。
その他、無垢素材のフローリングを使ったり、アイランドキッチンなどのデザイン性が高く、高機能の設備を使うことでも、費用はもちろん高くなります。
せっかくリフォームするのだからと、あそこもここも、もっと良いデザインでと青天井に希望が膨らみ費用が大幅にかかってしまうことも多々あるケースです。
リフォームする際は、予算をあらかじめ決めておき、それに見合う箇所のリフォームやデザインを選ぶことが大切です。
取捨選択をしっかりして、予算オーバにならないよう努めましょう。
参考:木耐協 耐震診断結果 調査データ
hhttp://www.mokutaikyo.com/dcms_media/other/tyousa_1808.pdf
知っておきたいリフォーム業者のいろいろ
「空き家問題」の顕在化や「中古物件市場」の活性化により、最近では以前より、リフォーム業者の数が多くなってきています。
リフォーム業者が乱立する中で、トラブルも増えているのも事実。
高まるリフォーム需要に応じて、500万円以下の軽微なリフォームであれば、建築士等の国家資格や新築物件等の建設時には必要とされる「建築確認申請」の役所への届出も不要。
住宅工事の経験やノウハウがない人でも参入できてしまうのがリフォーム業界の現状です。
大袈裟な激安価格のリフォーム会社や悪質な訪問販売に惑わされず、しっかりとしたリフォーム業者を見極めることが重要です。
リフォーム業者の種類
≪地元にある一般工務店≫
配線や塗装などの要所要所に特化した職人さんを統括し、大がかりなリフォームやリノベーションも可能。
地域密着で古くから営んでいることが多く、大きな広告などで宣伝を行っていないことが多い。
腕の良い職人さんがいる工務店は、信頼できます。
≪ハウスメーカー≫
最近の大手ハウスメーカーには、リフォーム部門が設置されていることが多い。自社の設計士やデザイナーもおり、施工例やカタログも豊富、ネームバリュもあり安心。総合的な大規模リノベーションも可能。
しかし、工務店などに比べ割高になることがある。
≪大工さん・職人さん≫
雨漏りだけの修繕や、床の張替だけなど、ちょっとした工事におすすめ。知り合いの方がいる場合などは、直接依頼してみるのがおすすめ。
大工さんや職人さんは、特化した技術が売りなので、大規模な工事は向かない。
≪リフォーム専門店≫
リフォームに特化した専門店。個性的でデザイン性が高い。他業種からの参入が多く、見極めが重要。
営業だけの業者や誇大広告など悪徳な業者もある。施工実例や口コミ、接客対応で質の良い業者を選ぶ目が必要。
≪設計事務所≫
新築の場合と同様に、設計士さんを直接指名して、リフォームやリノベーションの設計を依頼することも可能。大規模に設計から拘りたい方におすすめ。建築に関して幅広い知識があるので、安心。
あくまで設計のみなので、施工業者は別にお願いする必要がある。
≪電気・水道屋さん≫
水道屋さんならキッチン等の水回り、電気屋さんならエアコンの取り付けなど、特化した分野のみ依頼が可能。
≪不動産会社≫
不動産会社が、リフォーム・リノベーションを提案・紹介していることもある。
あくまでも提案と紹介であり、不動産会社を介することにより、費用が割高になる場合がある。
≪設備・インテリアメーカー≫
「無印良品」「ニトリ」などのショップが、リフォーム・リノベーションに参入しています。
トータルデザインが多いので、大規模なリフォーム・リノベーションを検討している方におすすめ。
引用:https://aki-katsu.co.jp/lab/中古一戸建ての購入に於いて、知っておきたい失/空き家活用Lab
自分の「実家」のリフォームの、工事が必要な箇所やリフォーム費用に応じて、適した業者を選択し、何より業者さんの言うがままではなく、主導権を自分が持てるよう「実家」について知識を深め、リフォーム計画はしっかり立てておきましょう。