眠る空き家をリノベーションでワンルーム賃貸に。費用相場と優先順を紹介!

目次

空き家をリノベーションでワンルーム賃貸にできる?

一般的な戸建住宅でも、リノベーションを行えばワンルームの部屋を複数持つシェアハウス型物件にすることが可能です。

戸建の空き家を賃貸物件にする際には、「そのまま貸す」か「リフォーム(修繕)を行って一軒家として貸す」のどちらかをイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、もう1つの選択肢として、それぞれの部屋をワンルームの物件とし、シェアハウスとして貸し出す方法にも目を向けてみましょう。

空き家を資産として有効活用

地理的に需要がある場合には、戸建の空き家をそのまま貸し出すよりシェアハウスとしてリノベーションして貸した方が収入の増加が見込めます。

駅や商業施設のほか大学や専門学校など、一人暮らしの人が多い地域ではワンルームの需要が高くなるためです。

特に大学や専門学校の近い地域では、狭くても手頃な価格のワンルーム物件を求める人が多くいます。地域の需要と供給のバランスを入念に調査し、需要が見込める場合には資産として有効活用しましょう。

賃借と売却はどちらがいいのか

空き家に関する悩みとして「賃貸経営を行うべきか、売却するべきか」という声がよく聞かれます。これに対しては、空き家の状態や条件、経営経験など様々な要素によって異なるため、一概にどちらが適しているとは言えません。

しかし、売却の前には空き家が「買い手がつきやすい条件の物件か」、「希望の価格で売れるか」といった点に注意が必要です。

日本の住宅として一般的な木造住宅の価値は築年数によって著しく減少するため、希望価格と査定額の差に驚く方も少なくありません。

木造一戸建ては築20年以上で価値がほぼゼロに

建物の耐用年数は国によって定められており、木造戸建住宅では22年です。実際には、築20年以上の戸建住宅であっても住むぶんには問題がないことの方が多いでしょう。

しかし売却を前提とした査定金額において、22年を過ぎた物件は木造住宅にほとんど価値がつかないのが一般的です。

出典:国土交通省(中古住宅流通、リフォーム市場の現状)

国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」からは、木造戸建住宅の価値は22年の間に大きく下落し、その後は10%程度で安定していることが見て取れます。

所有する空き家が古く希望の価格で売れない場合には、売却よりも活用を検討してみましょう。

特に、建物自体はしっかりしていて、リノベーションを行えば居住に問題がない場合にはワンルームのシェアハウス型物件として貸し出すことをおすすめします。

リノベーションしてワンルーム賃貸にするメリット

空き家をリノベーションし、ワンルームの賃貸物件にするには初期費用がかかりますが、初期費用を差し引いても多くのメリットがあります

継続的に複数の店子から収入が得られる

戸建をそのまま貸すのではなく、戸建の空き家をリノベーションしてワンルームの部屋を複数抱えるシェアハウス型物件にすれば、継続的に複数の賃借人から家賃収入が得られます。

たとえば1階に2部屋、2階に2部屋を作りそれぞれの家賃を5万円とし、満室となった場合1ヶ月で20万円の収入に。年間で見ると240万円とにもなります。

また、戸建をそのまま貸し出した場合、借り手がつかなければ収入はゼロですが、上記の条件で2部屋が埋まれば収入の50%は確保できます。

躯体があるのでゼロから建てるより少額ですむ

土地を持っている状態でアパートをイチから建てようとすると、木造でも坪単価60〜70万円程度がかかります。単純に計算すると、60坪であれば建築費だけで3,600万円がかかることになるのです。

しかし、戸建をリノベーションしてワンルーム物件にする場合、建物の全体に及ぶ大規模な工事でも1,000〜1,500万円程の予算で行うことが可能です。

小規模なリフォームにおいては数万円から行えるため、入居者を募るために必須な部分から段階的に行えば金銭的な負担は少なくすみます。

戸建ワンルーム賃貸に対する一定の需要がある

シェアハウス型のワンルーム賃貸は近年人気が上昇しており、参入する事業者も多くなっています。シェアリングエコノミーの普及やシェアハウスを舞台としたテレビ番組が人気となったことなどから、シェアハウスの認知度も徐々に上がってきている状況です。

地域的なニーズの差はあるものの、駅近物件や大学の近くの物件では一定の需要が見込めるでしょう。

民泊施設への転用も可能

リノベーションしてワンルームの賃貸物件にすれば、民泊施設への転用も可能です。

2017年に民泊新法が定められたことで、届出を行えば従来よりも容易に民泊を行うことができるようになりました。

最も一般的な「民泊新法に沿った民泊」では年間180日未満という制限がありますが、複数のワンルームを作ればそのうちの1部屋を民泊用の部屋とし、賃貸の空室対策として民泊を行うこともできます。

民泊については「民泊とは?空き家活用して民泊施設にするメリットや条件、問題を解説」の記事で詳しく解説していますので、興味のある方は参考にしてみてください。

思い入れのある家を残せる

「家族の思い出が詰まった家を残したい」そんな思いを抱える空き家所有者も多いのではないでしょうか。

建物の雰囲気を残して内部だけをリノベーションし、外観は修繕のみ行うといった方法なら、思い入れのある家もそのままのイメージで残すことが可能です。

<次ページ:リノベーションしてワンルーム賃貸にするデメリット>

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この記事を書いた人

ボイストレーナー兼ライター。生活をより良く、快適にする記事を中心に様々なジャンルで執筆しています。YoutTubeで誰でもできる3分ボイトレ動画配信中です。

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