アフターコロナの今、私たちの生活は一変しました。三密を避け、食事会や飲み会なども極力せず、できるだけ人と集まらない生活。
でもそんな状況などお構いなしに、台風や地震といった災害は起こります。もしも被災したら……私たちに三密を避けた避難ができるのでしょうか、そして安心して快適に住める避難所は残っているのでしょうか。被災してから避難方法について慌てないためにも、今こそできることを考えておくべきなのです。
実はそんな災害への備えとして、空き家が注目されており、この記事ではあなたの相続した空き家の新しい活用方法を、ご提案します。コロナ禍による避難所の考え方と、三密を避けるための避難所として空き家を活用することで、新しい空き家のあり方が見えてくるのです。
今もしも被災したら、避難所へ行くべきなのか?
避難所生活はまさに三密
台風や地震などの災害の際に利用する避難所は、通常体育館や公民館などがほとんどです。当たり前のことではありますが、災害規模が大きいものほど避難所は人であふれかえり、簡易的な敷居はあるものの、まさに雑魚寝状態となります。
そのような状況では、「三密」を避けようがありません。
台風などの災害は恐ろしいから避難はしたいものの、日常とかけ離れた生活の中でもしも新型コロナウイルスにかかってしまったら……。
少しでも感染リスクを減らすために、避難所の「三密」を避けるべく、今から災害時の非難について考えておかなければならないのです。
もしも避難所へ行くのであれば気を付けたい事
〈今からできる備えを始めよう〉
もしも被災して避難所へ行かなければならない場合、防災セットに以下のものも追加が必要です。
- マスク
- 鼻と口を覆える大きさのタオル・手ぬぐい
- アルコール消毒液
- 体温計
今や家庭にあるのが当たり前のものばかりではありますが、防災グッズを一度確認しましょう。防災グッズは、準備し終わるとしまい込んでしまい、なかなか内容を更新しないものです。
数枚のマスクは入っていても、箱マスクなどは用意出来ていない場合も。
是非一度、家にある防災グッズの中身を確認してみましょう。
〈猛暑時のマスク着用に気を付ける〉
避難所で生活する際には、マスクが手放せません。ある意味24時間マスクを付けたままの生活となります。
どこへ移動するにも始終マスクをつけたまま行動するため、夏場などはエアコンが入った場所でも熱中症にかかる場合が。
マスクをしている状態は、通常よりも熱中症を引き起こしやすい状態になりますので注意が必要です。
避難所では、いつもよりも慎重に自分の体調を管理しましょう。
〈その他 避難所で気を付けること〉
避難所では、他人と一緒に座る際も、できるだけ背を向けて合って座ったり、段ボールなどで人との間に仕切りを作ったりすることが必要です。
他人と2メートルほどの距離を取ることも、できれば実践したいですが、人の多い避難所ではなかなか難しいかと思います。
できるだけ、密接した状態での会話を避けるようにしましょう。
避難所へ行かない方法を考える
現在さまざまなサイトで、新型コロナウイルスを踏まえた避難方法などについて解説があります。
どのサイトも一様にして唱えているのが「今からできる備えを進めること」。
では、その備えとはどのようなものがあるのでしょうか。
NHKの「特設サイト 新型コロナウイルス」内にある、「新型コロナと災害 避難はどうする?」や、能代市の「避難所等における新型コロナウイルス感染症対策へのお願いについて」などでも解説していますので詳しく見て行きたいと思います。
〈親戚や友人を頼り、分散避難を今から考える〉
NHKの特設サイト、能代市のサイトともにあげているのが、分散避難のすすめ。
避難勧告が出た際に、少し離れた地域に住む親戚や友人宅等への避難し、避難所へ人が集中するのを避けるというものです。
そうはいっても、闇雲に分散避難をしても仕方がありません。同じような被害が出ている地域へ避難したところで、露頭に迷うだけとなってしまいます。
分散避難をするためには、今からハザードマップなどを確認し、自宅周辺のリスクを把握するとともに、安全な地域の親戚の家や知人の家を知り、前もって「もしものときのために」話し合っておくことが必要なのです。
【 NHK 特設サイト新型コロナウイルス 新型コロナと災害 避難はどうする?】
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/disaster/
【能代市 避難所等における新型コロナウイルス感染症対策へのお願いについて】
https://www.city.noshiro.lg.jp/kurashi/bosai-shobo/bosai-joho/17652
避難所以外へ避難するには
親戚や友人を頼って分散避難を…と前述しましたが、なかなか他人や親類を頼ることは難しいものです。
現に私も、東日本大震災の際に住んでいるマンションが地震で外壁が崩れてしまったため建て直しとなり、当時は地震も頻発していたため、遠方の親戚を頼って避難しました。
でも、実際は避難先の親戚の家で、気を使いすぎてしまい1か月で精神が参ってしまったのです。
そこで、親戚や友人を頼る以外の方法も考えてみたいと思います。
〈ホテル泊〉
2020年9月の大型台風発生時に、新型コロナウイルスの感染を防ぐために頑丈なホテルや被災しにくい地域にある旅館などに予約が殺到するということがありました。
お金をかけてでも、個室に滞在し避難をしたい…という思いからでた分散避難方法ではありますが、どうしてもホテルでの連泊は金額がかさみます。
確かに個室で快適に過ごせますし、風呂トイレも付いていますので不自由はありません。ホテルや旅館によっては、ランドリールームがあるものも。
とはいえ、被災中に費用がかかるホテル避難を長く続けることは、なかなか難しいのが現実です。
自治体によっては、ホテル避難を推奨し、補助金が出るところもあります。現に広島県大崎上島町は2020年6月に町内のホテルと協定を結び、指定避難所が定員を超えた場合に活用すると発表しました。
もしも、住んでいる地域の自治体が実施しているようであれば、今からチェックしてみましょう。
〈車での避難生活〉
避難所のある学校校庭などで、車中泊をすれば人が密集した空間で寝起きせずにすみます。
でも冬の寒い時期などは、エンジンをかけたまま暖房をかける必要があるため、あまり現実的ではありません。
被災中はガソリンなどが手に入りにくくなることが多いので、せっかく車があっても、エンジンをかけずに車中泊することになってしまうのです。
さらに車中泊を続けることが難しい理由の一つに、エコノミー症候群などもあげられます。
ワゴンタイプなどで、寝るときに座席をフラットにし寝そべることができるタイプであれば、そこまで心配する必要はありませんが、通常のセダンタイプであれば注意が必要です。
また災害中は車を運転して避難すると、危険な場合もありますので、災害が起こった場合のシミュレーションをし、車で避難するのがベストかどうか判断しましょう。
〈テントでの避難生活〉
テントがあれば、集団の避難所であっても自分のスペースにテントを張ることで他人と敷居のある空間で寝起きすることができます。
また、避難所へ行かずキャンプサイトなどでテントを張って、避難することも可能です。
ただ、テントや椅子などを用意したことで大荷物になってしまい、避難が遅れてしまうと元も子もありません。テント用グッズを厳選して事前準備しておくことが必要です。また野営を想定する場合は、防水性の高いものなどの用意を。