「空き家」の利用急上昇!?コロナ渦で見えてきた新しい生活様式

2020年、コロナ流行により、私達の生活は大きく変化を遂げようとしています。

「リモートワーク」「テレワーク」が急速に定着し、働く場所に囚われない居住地の選択も可能となってきました。

今まで、職場・仕事がネックとなり「地方移住」を諦めていた人たちの中には、憧れの「地方移住」に向けて動き出す人がコロナ流行を機に増加しています。

今回は、「地方移住」の際の「空き家」の活用や注意事項について詳しく紐解いていきます。

目次

今、「地方移住」への熱い視線が集まっている!

歴史に残るパンデミックを起こした、コロナウィスルは、一方で働く場所に囚われない「新しい生活スタイル」を飛躍させました。

緊急事態宣言に伴う、国を挙げての「リモートワーク」や「テレワーク」の促進は、「働く場所に囚われない」という新しい生活の概念を生み出し、場所・時間をよりフレキシブルにした働き方、ライフスタイルへの意識を高めています。

令和2年6月21日に発表された、内閣府による調査報告(新型コロナウイルス感染症の影響下における 生活意識・行動の変化に関する調査)によると、15.0%の人が「地方移住への関心」を高めており、特に20代・30代の東京在住の方に限っては、20%〜30%とより強い「地方移住への関心」の高まりを見せています。

参考:https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/shiryo2.pdf

「地方移住」による「空き家」利用価値の高まり

「地方移住」のニーズ高まりと「空き家問題」がマッチング

「地方移住」を考えた際、「仕事と住まい」をどうするのか?というのが1番の悩みの種。

今回のコロナ渦で急速に、「リモートワーク」への関心と必要性が高まり、体制や設備が整った企業も多く見られます。

将来的にコロナウィルスが沈静化した後も、継続して「リモートワーク」にシフトしていく会社もあるでしょう。

「地方移住」における「仕事」の問題は解消される可能性が出てきました。職種、会社によっては、今の仕事をそのまま「地方」でもできるという、道筋が見えてきているのです。

「住まい」については、「空き家」問題が注目を集めています。

日本の顕在化している「空き家問題」と「地方移住への関心の高まり」が上手くマッチングする可能性があるのです。

地方に溢れる「空き家」を活用することにより、「地方移住」を希望する人達が、安く、安全な「住まい」を手に入れることができるのです。

これまで、地方移住するにあたり、課題となっていた「仕事と住まい」。仕事は「リモートワーク」で改善され、住まいは「空き家」の利用で解消されうるのです。

日本の「空き家」問題の現状

日本の「空き家問題」、「家余り」の現状について知っていますか?

2018年の総務省の報告によると、日本の「空き家」総数は、およそ849万戸。

総合住宅数に占める「空き家」の割合は、13.6%にもなり、この数値は年々増加しています。

にも関わらず、日本では未だ「新築偏重」の考えが強く根付いており、「家」は建ち続けています。少子高齢化も、「家余り」の現状に拍車をかけています。

「空き家」を取り壊し、更地にしてしまうと「固定資産税」が増額されるなど、日本の「空き家問題」の現状にそぐわない税制、新築有利の不動産ビジネスの収益モデルなど様々な要因から、「空き家問題」は深刻化し、目を背けることができなくなってきています。

参考:https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/kihon_gaiyou.pdf

深刻化する「空き家問題」に対処するため、国も対策を講じています。

2015年に、「空き家対策特別措置法」が施行されました。これにより、「空き家」所有者に対する責任と監視の目が厳しくなってきています。

「空き家」を所有し、「放置」をした場合は「特定空家等」に指定される可能性があります。

「特定空家等」に指定されると、固定資産税の増額や所有者負担の強制撤去などが行われるようになりました。

活用できない「空き家」を所有することは、所有者にとって金銭的・精神的なリスクや負担となっているのが現状です。

「空き家」所有者も賃貸に出したり、売却したりと「空き家」を放置せずに、できる限り活用できる道を模索しているのです。

地方自治体は、増え続ける「空き家」対策の一環として、「空き家バンク」を運営しています。

地方移住を実現したい人と地方の「空き家」をマッチングするサイトのことで、安価で手頃な価格・賃料や支援金など「地方移住希望者」に対する様々な施策があります。

「空き家」を利用した「地方移住」はSDGsへの貢献

「空き家」をそのままにしておくことは、未来の子ども達に「負の遺産」を残すことになります。

放置された「空き家」は、周辺環境や景観の悪化、犯罪の誘発、ゴミの不法投棄、害虫問題など、様々な悪影響を及ぼします。

「空き家」が本来の「住まい」としての役割を果たし、輝きを取り戻すことは、SDGs(持続可能な開発目標)への貢献に繋がるのです。

<次ページ:「地方移住」3つのパターン>

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この記事を書いた人

旅行会社勤務を経て、フリーランスのライターへ転身。古民家シェアハウスに住み、Airbnbを利用して海外を旅した経験から、日本の空き家問題に興味を持ち、明るい未来に繋がる記事を書いています。

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