空き家の固定資産税は誰が支払う義務がある？
所有者が亡くなる等して、空き家となった場合の固定資産税は支払う義務があるのでしょうか？また、誰に支払義務が生じるのでしょうか？
固定資産税の課税は「１月１日」
日本国内に居住する方であれば、消費税や自動車税など様々な税金を支払っています。
税金はそれぞれに課税日が異なりますが、固定資産税は毎年１月１日に課税されます。
１月２日以降に不動産を手放したとしても、１月１日に所有者として登記されていればその年の固定資産税・都市計画税の支払い義務は生じますので注意が必要です。
納税義務は誰にある？
固定資産税の課税対象は、１月１日に不動産登記簿に所有者として登録されている人になります。
従って、前所有者が亡くなった場合は法定相続人に支払義務が生じます。
空き家であっても減免されることはありませんので、請求が来ない場合は不動産が存在している市区町村役場に必ず確認を取りましょう。
相続放棄をしていなければ、義務と権利をセットで相続することになります。
ご兄弟や前所有者の配偶者など法定相続人全員で法定相続分の義務が生じることになります。
空き家の固定資産税払わないとどうなる？
空き家はだれも住んでいないから税金が安くなるのでは？と考える方もいらっしゃると思いますが、残念ながら日本では空き家に対する固定資産税の減免措置はありません。
空き家であっても、人が住んでいる住宅と同じように固定資産税が発生します。
支払いたくない、支払うことが難しいからと放置していると、最悪の場合不動産そのものを差し押さえられることもあります。
無視し続けると大変なことに！固定資産税の延滞金
固定資産税の滞納に対しては年９．２％～年１４．６％という高い延滞税が課せられます。
知らなかったでは済まされないので、支払えない状況があるようでしたら早めに市区町村役場へご相談されることをお勧めします。
最悪の場合、財産の差し押さえも？！
固定資産税を滞納し続けると、最悪の場合自治体から財産を差し押さえられることになります。
この場合の「財産＝不動産だけでなく、預金・給与・自動車・家財など現金化できる資産全て」になりますので、相続分が帳消しになってしまうことも十分にあり得ます。
また、差し押さえられてしまった場合は不動産の売却が困難になりますので、売却益で固定資産税を支払うことも難しくなります。
最善の策は「相談」
相続をしてからもそうですが、前所有者の段階から固定資産税を滞納しているとかなり大きな金額になり、一度に納付することが困難なケースも少なくありません。
そのような場合は速やかに自治体の納税課へ相談をしましょう。
分割払いや売却による支払など、相談に乗ってくれます。
