空き家となった実家があるけれど、現在の住まいを離れられない。同居世帯の少なくなった現代では、そんな方も多いのではないでしょうか。空き家は使い道がないのであれば、早めの対策をすることが基本です。放置すれば様々なデメリットもありますので、他の所有者さんの対策方法も参考にしつつ、まずは自身の意向にあった方法をみつけていきましょう。今回の記事では、空き家の初期対策に必要な情報をスッキリと整理していきます。
実家が空き家に!ほとんどの人は早期対策しています
使い道がないと判断した実家は、早めの対策をする方が大半です。
それは、様々なデメリットや早期対策することによる明確なメリットがあるから。
ここでは、早期対策が必要な理由を確認していきましょう。
①維持管理費が掛かり続ける
実家が空き家となってからは、当然ですが置いておくだけで維持管理費が掛かります。光熱費や保険、清掃や修繕に掛かる費用のほか、固定資産税も必要です。
このような無駄な出費を防げることからも、早期対策は必須と言えます。
②腐食や倒壊の危険性
維持管理費を支払い続けていても、放置していると腐食や倒壊の危険性があります。
家壁や床の腐食は、建物の寿命を短くし価値を大きく損なうもの。
外壁の倒壊は犯罪や通行人の怪我にも繋がりますので、注意が必要です。そのため修繕が必要となりますが、修繕費用ももちろん必要となります。
置いているだけでも定期的な修繕が必要となりますので、早期対策がお薦めです。
③地域の環境への悪影響
「実家のことだから他人には関係ない」と、そんなことはありません。
維持管理は所有者の義務であることはもちろん、物件がある限りは地域コミュニティーの一員です。
荒れた建物は治安の悪化にも繋がりますので、責任ある管理・対策を行いましょう。
④放置し続ければペナルティーも
実家が空き家となった後、放置し続ければ明確なペナルティーもあります。代表的なものは固定資産税の減免措置が除外され、6倍もの支払いが必要となる措置です。
しかも、これでは終わりません。
更に放置し続けた場合は、行政代執行として建物の強制撤去が行われます。行政が所有者の代わりに撤去するものの、費用は所有者が支払うのが規則。撤去費用は数百万となる場合もありますので、やはり早期に対策が鉄則です。
⑤多くの人の意向を汲んだ対策が可能
両親が存命中に対策方針を考えておけば、意向を踏まえた対策ができます。
実家を残したいと言う両親の意向がある場合も、その意向を汲んだ選択肢を選ぶことができますので、周囲が納得する対策を行うことが可能なのです。
⑥税金の対策もできる
両親が存命中に実家の名義を分割するなどの方法で、税金対策をすることもできます。名義を分割しておけば、両親が亡くなった場合にも相続税が掛かりません。
このような税金やその他の費用を抑えられる点も、早期対策のメリットです。
多くの所有者が早期対策する代表的な理由は、この相続税対策となっています。
事前対応により選択肢は広がり、納得感のある対処が行えることから、多くの所有者は早期対策を実施しているのです。