空き家を管理せず放置し続けると、税金が最大6倍になる可能性があることをあなたは知っていましたか? 税金UPを避けるためにもできるだけ費用を抑え、賢く、空き家を管理したいと思いませんか? 空き家のリスクや、管理代行のメリットデメリット、無料の管理方法まで。この記事では空き家管理に関する悩みを詳しく解決します。
* * *
空き家に関わる特措法、税金は最大6倍になる可能性あり
空き家管理へのニーズが非常に高くなっていることを、ご存じでしょうか? 日本人の50代後半の持ち家率は74%(平成25年 住宅・統計調査)、60代後半になると80%を超えるそうです。子どもに家を譲ろうにも、すでに子どもも家を持っているため、親の家に住む確率は非常に低く、現在の日本では空き家が増え続けているのが現状です。
そもそも、なぜ誰も住んでいない家なのに、管理をしなければならないのか知っていますか?
空き家をそのまま放置することによるリスクの高騰
それは、空き家は放置することで、放火などのリスクが高まるためです。
参照:空き家の火災保険おすすめは何か? 空き家における放火リスクと対策について|空き家活用Lab
よって、空き家を管理するサービスが求められるようになってきたのです。
3軒に1軒が空き家になる未来がやってくる
現在日本の総世帯数はピークに達していると言われていますが、2019年現在で空き家は846万戸。これが2033年になると、空き家が2100万戸に。このままでは3軒に1軒の空き家になる未来がやってきます。
そのため、様々なリスクが考えられるのです。
* * *
空家等対策特別措置法による空き家の税金
空き家が増え続けている現状を踏まえ、国会では「空家等対策の推進に関する特別措置法」(通称:空家等対策特別措置法)が平成26年11月に成立し、年間を通して使用実績が無いと、「空き家」とみなされることになりました。
さらに、倒壊の危険、衛生上有害で適切な管理が行われていないために、景観を損なう迷惑な状態にある空き家は、「特定空き家」と指定されます。
もし、特定空き家に指定された場合は、持ち主にきちんと管理をするように指導などが入り、一定の猶予期間が与えられるのですが、家の保全もせず指導や勧告を無視してしまうと、年をまたいだ途端、税金が高くなります。
もともと小規模住宅用地(200㎡以下の部分)ですと6分の1の減額があるのですが、これがなくなってしまうのです。 一般住宅用地(200㎡を超える部分)については、3分の1の減額がなくなります。
また、都市計画税についても減額がなくなり、ただ放置しているだけなのに、税金がどんどん増えていってしまうのです。
* * *
税金アップだけじゃない、空き家に伴う大きなリスク
空き家はその他にも、管理をしないことで様々なリスクが高まります。代表的な空き家のリスクは、大きく分けて下の4つです。
《雑草などが茂ることで起こる環境悪化》
庭や、家周りなど手入れをせずに放っておくと、草がはびこり、隣家にも木の枝葉などが越境し迷惑をかけてしまいます。
また、草が生い茂っていると、不法投棄を招き、さらには害虫、害獣などの繁殖の場にもなり不衛生な状態になる場合も。
《不審者の侵入で起こる治安低下》
空き家は、不審者に侵入される場合もあります。
昔、私もその場に遭遇したことがあるのですが、家を借りようと少しさびれた空き家を紹介され、いざ不動産屋と一緒にドアを開けると、なぜか目の前に敷きっぱなしの布団が……。
ホームレスの人が入り込んでいたようでした。だれもいない家は、侵入者のたまり場となり、治安の悪さも引き起こします。
《古い家ゆえに起こる倒壊するリスク》
空き家を管理しないことで、倒壊する場合もあります。
昭和56年に改定された建築基準法によって、耐震基準が改定されたのですが、築40年を超える家は、改定された耐震基準を下回っているにも関わらず、放置されている場合があります。
建築基準法改定前に建てられた家のため、法律は該当せず、本来であれば和瓦の重みに耐えられない家が、和瓦を屋根に積んでいる状態のまま放置されているのです。
誰も住んでいない家は、空気の循環がなくなり、支柱などの木で出来た部分が一気に傷みます。木が傷めば、屋根の重みを支えられなくなるので、最悪倒壊してしまうこともあるのです。
《人の目が無いことで招きやすくなる放火》
放火は、日本全国の総出火件数の8.8%も占める出火原因です。(平成29年1月~12月の消防庁調べ)
だれも住んでいない空き家は、放火犯にとっては絶好のポイントです。投機されたゴミや、枯れ草など燃えやすい物が多く、放火されると一気に燃え上がります。
「特定空き家」に指定されないようにするためや、1~4のような空き家のリスクを回避するためにも、空き家を所有する方は知識をつけ、空き家の管理サービスや、管理代行会社などを使用しながら空き家を保持する必要があります。
管理サービスなどを利用すれば、もちろん費用はかかります。それでも空き家が引き起こすリスクと比較してみれば、どちらがお得かは一目瞭然でしょう。
|
|