空き家の管理代行会社を賢く選ぶには?費用感や注意点、無料の管理方法も

【現状】空き家を持ち主に代わって管理する代行会社が複数参入

空き家がはらむ大きなリスクを回避するために、空き家の管理を外注することへのニーズが一気に高まっています。

親が持っていた家がゆえに、遠い場所にあったり、近くにあるものの子育てや仕事に追われ、なかなか管理が行き届かなかったりなど、思うようにできない空き家の管理を誰かに任せたい。

そんな空き家の持ち主たちの思いに応え、いま複数の会社が「空き家管理サービス」を開始しました。ただ、あまりにもたくさんの会社が「空き家管理サービス」に参入したために、乱立してしまっている状態です。

空き家管理サービスの会社が乱立するのは資格がいらないから

大手不動産会社、ハウスメーカーなどは、「空家等対策特別措置法」や、環境や時流の動きを読み続々と「空き家管理サービス」に参入しています。ただ、この「空き家の管理サービス」をするために、特別な資格は必要ありません。

そのため参入障壁が低く、中小企業やベンチャー企業などが続々と参入してしまっていて、どこが信頼のおける会社かわからない状態です。

さらに参入業者のカテゴリーも広く、様々な価格とサービスがあります。

参入業者のカテゴリーを紹介

大手も多数参入している「空き家管理サービス」について、ここでは業者のカテゴリーについてご紹介します。


  • ハウスメーカー系     積水ハウスや住友林業など
  • 不動産仲介売買系     三井不動産、住友不動産、東急リバブルなど
  • マンション開発      大京穴吹不動産、賃貸建設・管理の大東建託など
  • 大手セキュリティー会社 セコム、ALSOK (住宅警備サービスのオプションとして提供)  
  • 他ベンチャー企業や中小の事業主など 

今ある「空き家管理サービス」を行う会社だけでも、これだけのカテゴリーがあります。参入のしやすさなどから、今後も様々なカテゴリーの会社が増えていくことが予想されます。

* * *

無料で空き家を管理する方法

管理代行サービスへの外注を検討する前に、まずはできるだけ費用を掛けない方法を把握しておく必要があります。空き家の管理に費用を費やさない方法とは、「自分で管理する」ということです。

ここでは基本的な空き家管理の流れをご紹介していきます。

空き家管理の際に行うこと

空き家管理を自身で行えば、もちろん管理手数料などの費用は必要ありません。 管理を行う際の経費のみの負担で済みますので、金銭的には最も負担の少ない方法です。 まずは、基本の流れを参考にしてみてください。

《通風・換気》


  • 開閉可能な窓を20分間程度開放する。
  • 戸棚やタンスなども同様に開放する。

《通水・水漏れ確認》


  • 水道を5分間程度開栓し、漏れがないかどうかをチェック
  • 水道や電気メーターを確認。
  • 使用していないのにメーターが上がっている場合は、水漏れや漏電の確認を行う。

《屋内外の巡回確認》 


  • 破損などがないかを調べる。
  • 破損や修理の必要があれば、早急に手配する。

《雨漏りなど屋内の確認》


  • 天井や床に劣化がないか確認する。
  • 雨漏りの確認もあわせて行う。

《清掃》


  • 屋内及び庭などの屋外清掃の実施。

《庭木・雑草の確認》


  • 敷地から植木などがはみ出ていないか確認。
  • 伸びている場合は伐採や剪定を行う。

《ポスト整理》


  • ポスト内の郵便物整理

これらが基本の空き家管理の方法です。物件などによっても変わりますので、条件にあわせてカスタムしながら管理を行います。

自身で管理する場合の注意点

自分で空き家管理を行う場合は、交通費や管理経費の事前概算を行うことをお薦めします。 また、物件管理の知識がなければ、ある程度の知識を蓄えることも必要です。

空き家管理は最低でも月に1回程度の実施が必要となりますので、日程を計画することも大切になります。

自身での管理は場所や条件によって想定より負担が大きくなり、それを背景として、管理代行サービスへ外注する方が増えてきているのです。

次の章では検討材料にする為の具体的な代行サービスの内容をみていきます。

<次ページ:管理代行の値段は!? 会社の参考情報も>

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この記事を書いた人

雑誌編集を経て、現在はフリーの編集ライターに。空き家や外壁塗装など家周りのライティングが得意。「家の間取」を眺めていれば、ごはん三杯までいけます。

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