今後も需要が高まる空き家再生法
これまでも病気や障害、子育て中の親などの働きたい希望がありながら「通勤」がネックになって働くことができない人達を包含するダイバーシティ経営が叫ばれてきましたが、日本のテレワーク導入率は数%と低いものでした。
ところが、2020年、突如始まった新型コロナウィルスの流行。
感染防止の観点から、企業にも個人にもテレワークの導入が迫られ、労務管理などを整備する間もないままテレワークの導入が開始されました。
その導入率は都市部では47%を超え、「休暇が取れない」「サービス残業」「満員電車での通勤」といった長年の課題が解決されるというメリットがある一方、テレワークによる弊害も露見し始めています。
新しい働き方に戸惑い?!ON/OFFスイッチの切替
新しい働き方による恩恵は企業というより、働く個人に多くもたらされた印象があります。一方で在宅している時間で仕事をすることの難しさを感じている人も多いです。
その内容を見てみると・・・
〇通勤時間が無くなったことにより、職場で与えられる以上の仕事を任された
〇仕事と生活の切り替えが難しい
〇分からないことや確認事項があるときに職場ではすぐに聞けたけど、テレワークの導入で コミュニケーションに時間がかかるようになった
〇共働きの場合、マンションなどの狭い空間で異なる職種の仕事空間を作ることが難しい
など、主に生活空間において仕事と生活の切り分けが難しいというものになっています。
「シェアオフィス」と「ワーケーション」へ需要
長引くコロナの影響で、企業側は賃料の高い都市部に社を構えるメリットがなくなり、地方へ拠点を移したりサテライトオフィスを設ける企業が相次いでいます。
個人にとっては、自宅近くで仕事に集中することができる環境への需要が高まっている。
このような情勢を鑑みると、戸建てなど地方の空き家はシェアオフィスとして再生することが有効であることがわかります。
また、感染対策のためのソーシャルディスタンス確保の観点からも、各部屋を間仕切りできる戸建てはアドバンテージになります。
少子高齢化で増えるのは空き家だけじゃない!
空き家が社会問題となって久しい日本ですが、少子高齢化によって「あまっている」のは空き家だけではありません。
レジャー施設や学校などの公共施設も次の使い道がないまま放置されているのが現状です。
一方で自治体と民間企業がタッグを組み、空き家や空き地と化した公共施設を再生して成功している事例もあります。
全国の公共施設 再生事例
廃校をグランピング施設に!
千葉県唯一の村”長生村”「BUB Resort Chosei Village」
株式会社BUBが手がける「BUB RESORT」。
千葉県で唯一の村である長生村(ちょうせいそん)にあった廃校舎を活用し、アクティビティを料金に含めたグランピングサービスを提供しています。
豊かな自然に囲まれている環境を丸ごと使って楽しむアクティビティが用意されています。
薪割り・サーフィン・カニ獲り・そば打ち・ナイトサファリツアーなど、他のアクティビティ施設とは一線を画す内容で、子どもはもちろん大人も夢中にさせてしまう魅力に溢れています。
新型コロナウィルスの感染防止対策も食事をブッフェスタイルから個包装のモーニングボックスへの変更するなど、しっかりと行われています。
廃校舎を活用した事業としては成功モデルと言えるでしょう。
空き家を活用・再生におすすめの検索方法5選
ここまで、ウィズコロナ時代でも通用する空き家再生法について解説をしてきました。空き家をお持ちの方でご自身で再生をされる方のご参考になれば幸いです。
ここからは、空き家のオーナー様で活用・再生したいけどどうしたらよいかわからない。誰か活用してくれる人委ねたい方。
また、空き家を所有していないけれど活用・再生をする目的でお探しの方に、おすすめしたい検索方法を5つピックアップしてご紹介します。
①空き家バンク(全国版と地方版)
「空き家バンク」とは、空き家のオーナーと空き家を利活用したい人とをマッチングするサイトです。運営主体によって全国版と地方版があり、全国版は国土交通省が運営しています。
「空き家バンク(地方版)」は、地方自治体が主体となって運営する「空き家」のマッチングサイトのことです。地方移住を考えている人に向けて、地方にある「空き家」の賃貸・売却情報を提供しています。
田舎にある「空き家」を貸したい人、売りたい人と地方移住するために「家」を探している人に役立つ「空き家」の情報サイト。不動産会社では、なかなか探したり、見つけることのできない田舎・地方の物件が登録されていることがあります。
所有者は、無料で自身の「空き家」を登録することができるので、持て余している「空き家」を売却したい人や賃貸へ出したい人には、便利で心強いツールの一つです。
空き家バンクの成り立ちからかしこい活用方法まで、虎の巻はこちらになります↓
「空き家バンク」の虎の巻〜メリット・デメリットと成功例・失敗例〜
②空き家ゲートウェイ
空き家ゲートウェイとは、2019年7月に誕生した空き家マッチングサイトです。
YADOKARI株式会社(タイニーハウスやモバイルハウスに関する企画開発やメディア運営)と株式会社あきやカンパニー(空き家流通サービス「カリアゲJAPAN」を運営)がタッグを組んで作り上げました。
サイト自体のデザインも非常にスタイリッシュで、サイト内で「日本中の100均物件を網羅するマッチングサイト!」とキャッチコピーを掲げているように、100円物件、そして100万円物件の空き家のみ掲載しています。
メリットが大きい空き家ゲートウェイですが、よく知らないとご自身に合った物件に出会えなかったり、いい条件の物件を必ず入手できるわけではないので、詳しくお知りになりたい方はこちらのまとめを参考にされてください↓
空き家ゲートウェイで100円空き家を手に入れる!?楽しむ空き家活用術
③家いちば
家いちばは、家いちば株式会社が手がけるマッチングサイトで、2015年10月にサイトがオープンしました。
比較的新しいサイトでありながら、代表の「日本のストック活用(古いものを大事にする)」をコンセプトに、全国各地の空き地・空き家が多数掲載されています。
通常の不動産取引は不動産会社が仲介に入りますが、それによって買い手側が本当に知りたい情報を知ることができないケースや、売り手側が買主の顔が見えないことで、想い出の詰まった家が取り壊される事情を鑑みて、売り手と買い手が直接取引をできるオープンなサイトになっています。
取引にあたっては、宅地建物取引士が契約段階でサポートしてくれるほか、登記やローンのサポートも必要に応じて受けることができるので、安心して取引をすることができます。
価格帯も100万円未満の物件から、投資目的の都心物件など、幅広く掲載。成約すると各種手数料がかかりますが、掲載にあたっては一切無料なので、売る側としても市場価値を知ることができる良いサイトです。
空き家活用株式会社は目的に合った空き家をご提案
この記事では、新型コロナウィルスの流行によって人々の考えがどのように変化しているのか。その実態を内閣府の調査から分析。
さらに、ウィズコロナの現在でも収益化が見込める「シェアオフィス」という空き家再生法について解説してきました。
コロナ禍が終息してもそれ以前と全く同じ暮らし方には戻れないと私は考えています。この先、アフターコロナを呼べる時代に突入しても、シェアオフィスの需要は維持できるでしょう。
また、空き家だけではなく少子高齢化に伴って活用法がないまま放置される全国の公共施設も増加しています。
公共施設は災害に備えて避難所としての機能を請け負うため、原則住居としての建築基準より高い基準で作られているものが多いです。
見方を変えればこれらは資源となり、必要としている人達に向けて形を変えて、地域の集客力へと変化して活用している自治体も増えています。
内閣府の調査結果からもう一つ見えてきたことは、利便性のあるものただ享受する側になるのではなく、自ら創出をすることに注目が集まっているということ。
大手動画配信サービスでも、家庭菜園・DIY・セルフリノベーション・ハンドメイド・アウトドアなどのコンテンツが伸びており、家にいる時間を楽しもう、働きづめからゆとりが生まれた時間を活用しようという動きが出ています。
日本では長く新築信仰のあった不動産業界ですが、コロナ禍に伴って中古市場の流通も盛んになっています。空き家は放置していれば朽ちていくだけですが、早い段階で活用していくことができれば大切な資源・資産です。
とはいえ、空き家再生を事業として行いたい方。
自分では活用することが難しいけれど、活用してくれる人に貸したい方。
セルフリノベーションなどの技術を持っていて、リノベーション可能な空き家を探している方にとっては、ご自身の目的に合った空き家と出会えなければ、せっかくの資源を活かすこともできません。
弊社では、空き家を専門とする企業としての実績と、独自の調査方法で1都3県、愛知県を中心にデータベース化。お探しの空き家や活用法をお伺いし、最適な物件をご提案しております。
空き家のオーナー様も
空き家の利活用をしたい方も
お気軽に以下のフォームよりお問い合わせください。
(了)
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