空き家で使える控除について
相続税の税額控除
家の相続の場合、相続税の基礎控除額は【3000万円+600万×法定相続人】ですので、基礎控除額の範囲内であれば相続税を払うことなく空き家の相続が可能です。
ただこの基礎控除額は、預貯金や株などの相続もすべて含めた金額に対するものなので、他の財産状況によっては相続税を支払う必要があります。
譲渡所得の特別控除
相続した空き家を売却するなどして他人に譲渡する場合、譲渡所得税がかかります。
ただし2023年の12月31日までは、期間限定で相続時から3年経過する12月31日までの間に空き家もしくは土地の譲渡をした場合、3000万円が特別控除に。
空き家の売却を考えている場合は、ぜひとも2023年までの売却をおすすめいたします。
生前贈与をすれば安くすむのか？
空き家の相続を考えた時に、まだ空き家の持ち主が存命であれば「生前贈与すれば安く済むのではないかな？」と思う人もいるのではないでしょうか。
生前贈与の基礎控除額は、年間一人につき110万円。
不動産の生前贈与の場合は、空き家となる家を110万円分だけ贈与するなどということは不可能ですので、家すべてを贈与することになります。ですので、あまり大きな控除額とはいえません。
現金などを生前贈与する場合、3人の子どもに10年間生前贈与すれば3300万円を相続税かけることなく無税で贈与することが可能ですが、家の場合は不動産取得税や司法書士や税理士に支払う経費も発生しますので、よくよく検討する必要があります。
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売れない空き家はなぜ存在するのか
不動産屋にとって扱いたくない価格の低い空き家
せっかく空き家売却の意思を固めても、空き家が売れない場合があります。
売れない空き家とは、単純に買い手がつかない空き家だけではなく、そもそも不動産屋に取り扱ってもらうことのできない空き家のことも含みます。
ではなぜ、不動産屋は空き家を取り扱わないのでしょうか？
空き家を売るためには、現地調査をし、看板を建て、空き家の管理が必要です。
空き家の売却価格が400万円以下の場合、仲介手数料と調査費用として不動産業者が請求できる金額は18万円。これだけでは、人件費だけで赤字になってしまいます。
そのため、価値の低い空き家を不動産屋は取り扱わないのです。
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処分できない空き家の対処法
空き家バンクなどを利用する
≪自治体への相談や『空き家バンク』を利用する≫
不動産業者に空き家売却の仲介をしてもらうことが難しい場合、空き家バンクの利用する方法があります。
空き家バンクは各自治体で取り組んでいることが多く、登録などは無料のところがほとんどです。
空き家のある地域の自治体に、空き家バンクの有無について問い合わせてみるとよいでしょう。
ただし、空き家バンクでの不動産取引は売主と買主の個人間で行うため、業者などは入りません。
≪『空き家ゲートウェイ』を利用する≫
空き家ゲートウェイは100円空き家と100万円空き家のみを掲載し、購入希望者と売り主をマッチングするサイトです。
掲載料、成約時の手数料などは一切かかりません。
ただ、100円と100万円以外の価格の空き家は登録できないので注意が必要です。
こちらも空き家バンクと同じく個人間での取引になります。
≪『家いちば』を利用する≫
家いちばも空き家の売り主と購入希望者をつなぐための、掲示板サイトです。
掲載や掲載の取り下げを自ら行うことができるので、まずは所有している空き家が売れるのかどうか様子を見たい場合も、気軽に掲載ができます。
物件の事前調査や内見の対応報酬を含んだ手数料は、不動産の仲介料よりは安くなっています。
≪親戚、知人に聞いてみる≫
空き家バンクなどへの登録の前に、親戚や近所の人、知人などに購入意思がないか聞いて見るのも一つの手です。
今はコロナ禍で、テレワークの普及により地方への移住を考えている人も多く居ますので、身近なところから聞いてみるとよいでしょう。
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