【プロが教える】空き家を含めた相続は「生前に」が鉄則。敬老の日に話し合うべき相続のポイント

相続のポイントとは

また、仕事などで忙しい方は業者に丸投げしてしまいがちですが、早めから取り組めば自身でできることも多いのが相続の本当のところです。

自身で行うポイントは「早くアクションを起こすこと」と「必要な知識を身につけること」。

相続とひとくちに言っても、財産の整理や分与だけではありません。実家が空き家となる場合の建物の活用や整理、管理や運用など様々なタスクがあります。実際に相続を行うとなれば、知識を身につけることは大きな武器となります。

自身でできることを行えば相続に掛かる費用を大幅に抑えられるメリットもありますし、親御さんの意志を尊重した、円満な相続ができることにも繋がるものです。

「親自身の意志や気持ちを汲む」ということは、あまり表にはでませんが、実は相続における最も大切なポイントとなっています。

相続で大切なのは親の気持ちを汲むこと

相続は実務的な内容も多いのですが、親御さんの気持ちや価値観を尊重することはなによりも大切です。とはいえ、ご夫婦間での話でもよくお聞きするのは、妻にとっては自分の大切なものはゴミ同然だし、妻の大切なものは自分には価値がわからない、なんて話です。似たようなこと、よくありますよね?

親子の間でももちろんこのようなことが起こります。価値観のずれはトラブルの原因になることも多いです。だからこそ、まずは「親のことを改めて知る」ということを、丁寧にしてみることから始めて欲しいと思います。

意外と知らない?親のこと

数年離れて暮らしている方なら特に、親が普段何を食べ、どのように暮らし、どんなことを生きがいに生活をしているのかは意外とわからないもの。特に嗜好の変化は何らかの原因があり、それが糖尿病や認知症のほか、本人が言いにくい病気の場合もあるんですよね。

だからこそ、どのような持病があってどんな薬をのんでいるのかも含めて、きちんと知っておく必要があります。

それは、改めて親を知ることで大切にしているモノや価値観を把握することができ「親自身が財産をどうしていきたいのか」という意志を尊重しながら相続を進めることができるからです。

人は、自分の大切なものを大切に扱ってくれる人にこそ任せたいと思うもの。譲り受けて当然のように言われると「譲りたくない」となるのが人間というものです。だからこそ譲られてあたり前という意識を捨て、親を知ることから始めることが大切だと考えています。

プロもすすめる、まずは自分自身で相続に取り組むこと

ちなみに私自身は相続に関わる事業を生業としているのですが、できれば最初は外部に依頼せず、自分自身で相続に取り組むことをおすすめしているんです。

それは、相続のキモである「親御さんの気持ちや意志」の部分を一番感じとれるのは、ほかでもない親族や身近な方だから。

外部に依頼すれば、弁護士や税理士、司法書士や行政書士、コンサルタントなど専門家は沢山いますが、それぞれ個別の分野のスペシャリストですので、それぞれの領域においての部分最適に走ってしまいがちです。場合によっては全体最適と相反する方向に進むことも多いのが実態。最も尊重すべき親の意志が置き去りにされ、トラブルになる場合も多いのはこのためなんですよね。

まずは自分自身でできることを明確にしてアクションをすれば、後々依頼する場合も、費用を抑えることができます。だからこそまずは親孝行の気持ちをもって、ご自身でしっかりと向き合っていただくことをおすすめしています。

<次ページ:具体的に何をしたらいい?プロおすすめのやるべきこと>

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この記事を書いた人

特区民泊アパートメントホテル運営中のフリーライター。感性に触れたコトを読み手の暮らしに触れるモノに。出雲に生まれ、もう長いこと大阪で暮らしています。

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