──業者が取り扱えない「表面化しない空き家」や、特定空家についてどのようにお考えでいらっしゃいますか?
表面化しない空き家、つまり空き家の掘り起こしについては『まちづくり協議会』の協力を得ながら行っています。
『まちづくり協議会』とは、豊岡市内の各小学校区にある協議会で、それぞれの地域の人たちで役員、会員が構成されています。
まちづくり協議会では、独居老人へのサポートや町内の文化祭や運動会などについて取り仕切りなどをしているのですが、市内に29団体ある協議会のうち3つの協議会では、空き家情報を調べ、所有者リスト作りをして空き家の把握に乗り出しています。
そうした地域の方々が主体的に空き家の掘り起こしをしていただくことで、より多くの空き家把握へとつながっていくと思います。こうした良い事例は、市内全域に広げていければと思うのです。
特定空家については、豊岡市でも略式代執行により2軒除却をしました。
特定空家というは、自治体にとって工夫や手が打ちようのない空き家だと思います。
本来、空き家の維持・管理は所有者等に責任がありますが、中には適正に管理されていないことで老朽化が進み、危険な空き家として生活環境に悪影響を及ぼしているものもあります。市としては、空家等対策計画を策定し対策を進めています。
竹野浜エリア(写真提供:豊岡市)
また空き家の掘り起こし対策として変わったところでは、元地域おこし協力隊の方で、移住支援のために立ち上げられたNPO団体との連携事業などがあります。
その方は、移住の際に空き家を利用しようと空き家の調査をしていらっしゃるのですが、現在、竹野浜エリアには空き家が150軒ほどあるものの、調査の結果その中で住める空き家は5~6軒と判明したそうです。
実は住める空き家としてはもっと数があるのですが、所有者の方が別荘的な利用で京阪神に住居を構えながら、たまに帰ってくるという家などが多く、あまり市場に空き家が出てこないのです。
こうした住めない空き家の所有者向けに、空き家に対する知識を付けて頂くためにもセミナーなどを開催していきたいと、NPO団体として現在準備していらっしゃるそうです。
市としても、この活動に支援をしています。
所有者の方が正しい知識を持っていただくことで、住めない空き家が減り、空き家の活用が活性化し、さらなる移住者誘致へとつながっていくと思うからです。
空き家活用支援策としては、こうしたNPO活動をしている団体との連携事業は、新たな空き家対策の形だと思います。
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──最後に豊岡市として、今後の移住者誘致を主軸とした空き家対策について展望をお聞かせ下さい。
豊岡市但東町(写真提供:豊岡市)
空き家所有者とのコミュニケーションをはかるためにも、市だけが移住者誘致に取り組むのではなく、官民一体となって、工務店や企業支援のためのコンサル、不動産鑑定士、そして市民が主体となっているまちづくり協議会など、それぞれのプレイヤーの守備範囲で動くことによってより空き家を活性化していければと思います。
これからも自由な発想で、各々のプレイヤーが空き家の活用を行っていければと思います。
それらの活動を表面化し、空き家を『見える化』することが『飛んでるローカル豊岡』の役割なのです。
移住者誘致から空き家の活用、そして市の活性化へ。
これからもさまざまな取り組みをしながら、『飛んでるローカル豊岡』を主軸にして市を盛り上げたいと思います。
──ありがとうございました!
(了)
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