戸建ては支払いが完了すれば終わりじゃない!
ここでお伝えしたいことは、どちらがいいという話ではないということです。
マンションは空室が生まれると修繕積立金が値上がりする可能性があり、大規模修繕のタイミングでは高額になる可能性があります。
逆に、戸建は全てを自分でまかなわなければならないため、住宅費用だけを考えているとランニングコストが高くつくので、資金に余力を残しておくことが重要になります。
完済すれば資産にはなりますが、メンテナンスをしっかりと行わないと、お子様に譲る時には建物に価値がないということも。
給湯などの屋内設備は10年に一度の修繕が必要と言われていますし、シロアリなどの害虫対策も長くて5年程度しか持ちません。今お住まいの家をゆくゆくはお子様に譲り、同居を予定されている場合は、お子様がランニングコストを支払う能力があるかも見極めることが大切です。
今から始めておきたい!老後のための資産形成術
冒頭でご紹介した「老後の2,000万円問題」ですが、対象ではなくても老後はゆとりのある生活がしたい。あるいは、現在の住まいに対する不安を感じられ、住宅購入資金を何とか作りたいとお感じになった方もいらっしゃると思います。
ここでは、具体的な金融商品等に言及はしませんが、資産形成についての考え方と一般的な資産形成術について解説いたします。また、老後のためにミドル世代でも始められる資産形成術について解説していきます。
資産形成についての基本的な考え方
マイナス金利の現在、どれだけ預貯金を抱えても資産形成と呼べるほどの効果はありません。ここで重要になってくるのが「お金自体に働いてもらう」という考え方です。
資産で言えば、「投資」や「資産運用」がこれに該当します。
自分で働いたお金を貯金して、わずかな利息を得るのではなく、あなたが働いている間に元金も働いてもらい、大きくなってもらう仕組みを作るということです。
例えば、年利が3%の金融商品で25年で2,000万円を作るには、月5万円で可能です。
50,000(円/月)×12(か月)×3%(年複利)= 20,486,557 円
※複利毎課税20.315%(所得税15.315%+住民税5%)で計算
投資・資産運用の種類とその違い
投資と資産運用は同じような意味合いで使われることが多いですが、厳密には異なります。
投資は「利益をあげる」ことを目的に、資産を投じることを指し、資産運用はあくまで「資産を増やすこと」を目的としているという点です。
つまり、投資には利益を大きくするためなら「ハイリスクハイリターン」なギャンブル的素養があり、資産運用は資産を大きくする・育てていくことが大前提なので、なるべくリスクを避けるということです。
この観点で投資と資産運用を仕分けると以下のようになります。
<投資ーハイリスクハイリターン>
- 株
- FX
<資産運用ーミドルリスクミドルリターン>
- 不動産投資
<投資と資産運用の中間>
- 外貨預金
外貨預金とは、預金を日本ではなく外国の通貨で行うことです。一般的に外貨の方が円よりも金利が高い傾向にあります。金利が高い方がもらえる利息が多くなるというメリットを活かした資産運用になります。
デメリットとして、為替レートで外貨預金の価値が変動するという点があります。円高の時に払い戻しをすると評価損となり、円安で払い戻しを行うと評価益が発生するので、為替レートを見ながら売買の判断ができないと、元金を割る場合があります。
知識と技術が必要になる方法です。
さらに、リスクは少ないですがリターンもあくまで「利息」である以上は、2,000万円という高額な評価益を作り出すには不向きな方法と言えます。
老後資金のための資産形成術に不動産投資がおすすめな理由
この記事では資産運用を勧めるわけではありません。あくまで、老後のライフプランを考えた時に、このまま貯蓄をしていくだけでは不足分があるという方のためのご提案です。
先にも触れましたが、資産運用の投資との最大の違いは「リスクを避ける」という点です。この点において株・FX・外貨預金は変動する要素が大きく、リスクが高い商品と言えます。老後資金を目的とした場合、時間を巻き戻すことはできないので、定年を迎えた時に失敗などのリスクは避けたいものです。
この意味で、一番おすすめなのが「不動産投資」です。
不動産投資は銀行の評価を受けて不動産に投資を行い、そこを他人に貸すことによって、家賃をローンの返済に充てることもできます。完済した後は不動産が手に入り、またその後の家賃収益は不労所得になります。
初心者でも知識や技術に頼る要素が低く、株やFXなどに比べて急激に地価が下がることもないことから、変動要素も低いので、資産運用には最適な商品と言えるでしょう。