熊本移住・自然農・空き家シェアハウス 移住者と共につくる、住まいと農作物と暮していく町。

今回は、熊本県熊本市で古民家をセルフリノベーションしたシェアハウスを運営している園田みつよしさんにお話を伺いました。
空き家戸建てを基にしたシェアハウスは、熊本移住した当初の園田さんご自身の自宅。現在も県内外から多くの宿泊者が訪れ、熊本の自然の中での暮らしの楽しさが、口コミなどでも広がってきている現状です。
特筆すべきは、”宿泊者”が”定住者”となり、地域を活性化する仲間となれる仕組みがあること。空き家の活用に必要な費用を抑える事にも繋がるこの仕組みは、移住者の暮しに必要な「住まい」や「仕事」、「コミュニティー」などを個別に提案している、園田さんの温かさが感じられるものでした。空き家事業や活用の一案として、是非ご参考下さい。

– – –
園田みつよしさんプロフィール

渋谷区生まれ。20代から30代前半までは音楽関係の仕事に携わり、様々なメディアやイベントへの作品提供を行うなど自然とは掛け離れたライフスタイルを送る。

数十年前から熊本県熊本市に移住し42歳を迎えられた現在は、シェアハウスを運営だけにとどまらず自然栽培農家として柑橘類を中心とした農園を所有しているほか、8万坪以上の竹林を管理する株式会社竹組の社長を勤める。

Twitter:https://twitter.com/asobinokuni
Email:asobinokuni@gmail.com
– – –

目次

東京から熊本へ。シェアハウスのきっかけとなった空き家との出会い。

シェアハウス外観

― 30代前半に熊本に移住されたと伺いました。移住のきっかけはどのようなことだったのでしょうか?

園田みつよしさん(以下、園田) その頃は都内で音楽関連の仕事をしていましたが、当時のパートナーとの結婚を機に熊本での移住をすることにしました。父が熊本出身で子供の時に暮していたこともあり、自然の豊かな環境に改めて惹かれたことが移住を決めたきっかけです。

あまり知られていませんが、熊本は水が非常に良い土地です。だいたいどの家でも蛇口を捻れば湧き水がでてきますので、ミネラルウォーターを購入する必要もありません。しかも、地域によっては蛇口から温泉がでる地域もあります。今の自宅も蛇口を捻れば温泉がでるんです。温泉が大好きなこともあり、これも決め手のひとつとなりましたね。

暮らしながらDIYした自宅がのちのシェアハウスに

― 熊本は自然が豊かなイメージがありますが、家庭で温泉まででるのですね。
移住の際の住まいは、どのようにして調達されたのですか?

園田 東京から熊本へ来てすぐに、地元の方へ空き家を譲って貰えないか聞いて周り、物件の紹介をいくつか受けました。親切な方が多い田舎ですので、すぐに空き家を紹介してくれたのを覚えています。当初、「無料で良いから」と言われましたがさすがに申し訳なく、少額で譲って貰ったのが最初の空き家です。

その移住の際に暮らしていた自宅が、現在のシェアハウスとなっています。当時は暮らしながらDIYを進め、内装を中心に整えました。そして、当時のパートナーと離れることになったタイミングで、家が広すぎることもありシェアハウスにすることを決めたんです。

― 大きな一戸建てですが、DIYの費用はどのくらい必要になったのでしょう?

園田 材料費を含めても10万円程度しか掛かってないと思います。当時は補助金についても調べましたが補助金の支給が無い自治体のようで、これまで申請したことは一度もありません。全てセルフリノベーションすることができましたので、費用の面でもさほど困りませんでしたね。

<次ページ:移住者を惹きつける独自の取組みとは?>

1 2 3
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

特区民泊アパートメントホテル運営中のフリーライター。感性に触れたコトを読み手の暮らしに触れるモノに。出雲に生まれ、もう長いこと大阪で暮らしています。

目次