新型コロナウィルスの影響が長引く中で収入が大きく減少する方、また、仕事自体が激減あるいは失業する方も増え続けています。
不動産業界も苦戦を強いられおり、国や公的機関では個人に対して住宅を確保するための救済措置を講じ始めました。
今後も支援制度は強化されていくと思いますが、現時点で生活に困窮し住宅の確保が困難になっている方。
ローンの返済が困難になったなどの理由で、住宅を手放さなければならないと考えている方に向けた救済措置をまとめました。
また、テレワークの導入率が37%を超え、今後も継続される状況下で、空き家市場がにぎわいを見せています。
これまでは、格安物件や無料物件に人気が集中していた中古市場。
テレワークなど在宅での仕事環境を整えることが難しい方が、郊外や田舎でソーシャルディスタンスを確保しながら働きたいと、転居してすぐに生活をできる平均500万円という中古市場としては高額な物件の取引が急増しています。
しかしながら、急激に変化する社会情勢の中、検討する時間をしっかりと確保しないまま空き家を購入することで、トラブルに見舞われるケースも多発しています。
この記事では、実際に起こったトラブルから、失敗しない空き家選びまで解説しておりますので、是非最後までお読みください。
空き家になる前に!知っておきたい住宅関連救済措置
長引く新型コロナウィルスの影響で、収入の大幅な減少や失職などの理由により、住宅の維持に困っている方が増えています。
国は救済措置として支援制度を打ち出していますので、家を手放す前にこちらをお読み頂きたいと思います。
生活に困窮している方への救済措置!「住宅確保給付金」
「住宅確保給付金」は、新型コロナウィルスの影響で家賃が支払えなくなりそう、あるいは支払えなくなった賃貸住宅に住む方へ、生活困窮者自立支援制度下に新たに設けられた制度です。
国土交通省では、賃貸住宅関係団体に向けて入居者から給付金利用の問い合わせがあった際に、窓口へ案内するよう通達。
厚生労働省では、自治体に向けて賃貸住宅関係団体から依頼があった場合は相談窓口を紹介するよう案内がそれぞれ出されています。
住宅確保給付金とは、生活困窮者の基盤となる「住宅の確保」として、家賃相当額の支給が受けられる制度。
≪支給要件≫
(1) 仕事を失って(個人事業主の廃業含む)から2年以内であること。
(2) 仕事を失う前に世帯の生計を主に支えていたこと。
(3) ハローワークに求職の申し込みをしていること。
(4) 類似の他の給付を受けていないこと。
長引く新型コロナウィルスの影響により、漸次規制緩和が行われていますので、以下にまとめます。
(1)追加緩和により、4月30日以降当面の間(3)の要件は不要。
このほかに、収入・資産が一定額以下(自治体などによって異なる)という条件がある。
(2)この制度の対象年齢は65歳未満であったが、4月1日以降年齢制限が撤廃。
(3)正規雇用者だけではなく、非正規雇用やフリーランスも対象となる。
参考:厚生労働省HP「生活福祉資金の特例貸付・住宅確保給付金」↓
https://corona-support.mhlw.go.jp/
フラット35を利用者の方に!救済措置
始めに「フラット35」について軽くご紹介しておきますと、住宅金融支援機構と民間金融機関が提携している住宅ローンのことです。
一定の品質をクリアしている住宅を借りた場合のみ適用され、返済中は金利が一定になるサービスで、公的機関の提供する住宅ローンのため、救済措置が明確に提示されています。
具体的には以下の3点です。
①返済特例
返済期間を延ばすことで毎月の返済額を引き下げることができる。ただし、結果として返済期間が延びるためその分利息が増加し、総返済額は高くなる。
②中ゆとり
毎月の返済額そのものを一定期間減額する措置。ただし、減額期間の終了後は減額分を上乗せして支払う必要があるため、月々の返済額は増加する。
③ボーナス返済の見直し
ボーナス返済で高額設定をしている方は、毎月の返済額を増やす代わりにボーナス返済額を減額することができる。
住宅ローンという性格から返済自体を減免することは難しいものの、金利は変わらないまま返済額にゆとりを持たせることができるので、これらの救済措置で救われる人もいると思います。
適用されるには一定の条件と審査が必要ではありますが、諦める前に相談されることをお勧めします。
参照:住宅支援機構「新型コロナウイルス感染症の影響により機構の住宅ローンのご返済にお困りの方へのお知らせ」より↓
https://www.jhf.go.jp/topics/topics_20200323_im.html